今日から始める単焦点レンズ(3)――3本の個性派レンズを使う:デジイチ初心者応援(3/3 ページ)
単焦点レンズは焦点距離が変わらないので必要に応じて使い分けますが、焦点距離による使い分け以外にも、選択する意味のある個性的なレンズが豊富にあります。
ソフトフォーカスを操る「キヤノン EF135mm F2.8(ソフトフォーカス機構付き)」
キヤノンのソフトフォーカス機構付きのEF135mm F2.8は、APS-Cサイズセンサーを搭載したカメラに装着すると、35ミリ換算216ミリ相当の望遠レンズとなります。F2.8と明るいので手ブレ補正こそないものの、明るい望遠レンズとして大きなボケのある写真撮影が楽しめるレンズです。
ソフトフォーカス効果は、レンズ鏡筒の先端にあるスイッチ付きのリングを回すことで、効果を2段階に調整できます。ソフトフォーカス系の効果を得られるレンズとしてニコンにも「Ai AF DC-Nikkor 105mm f/2D」と「Ai AF DC-Nikkor 135mm f/2D」があります。こちらは、前ボケ/後ろボケのコントロールができる点とF2.0という明るさが特徴となります。
EF135mm F2.8のソフトフォーカスの効果は強烈で、使いこなすのがなかなか難しい部類のレンズに入るかもしれません。絞り値や被写体の距離に応じて被写界深度(ピントが合って見える範囲)が変わるため、綺麗にソフトフォーカスとなる場合もあれば、ピンボケ写真のような結果となる事もあります。
F8まで絞るとソフトフォーカスの効果が得られないので、絶妙なソフトフォーカス効果を得るにはなかなか難しいレンズです。
このように絞り値(被写界深度)によって効果の具合が変わるため、被写体に寄って撮る場合は少し絞る必要があります。ですが、ソフトフォーカスの効果がぴったりとはまると、他のレンズでは得られないオンリーワンの雰囲気を作り出せせます。このレンズは望遠レンズとしてだけではなく、写真力アップアイテムとしても有効な個性派レンズです。
モデル:ようか( http://ameblo.jp/youka999/ )
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