特集
» 2011年02月14日 10時00分 公開

徹底討論 竹熊健太郎×赤松健 Vol.1:電子出版時代における漫画編集者のあるべき姿 (2/3)

[山口真弘,ITmedia]

絶版作品であれば一定以上の面白さで、かつエロやグロがない(赤松)

竹熊 Jコミは絶版作品限定なんですか?

赤松 今回の「放課後ウェディング」の結果を受けて、新作をJコミで出したいという人は必ず出てくるでしょう。だってJコミの金額は、もはや出版社の原稿料に匹敵しますからね。

竹熊 ただ、新條(まゆ)さんだからクリックがそこまで行ったという可能性は残りますよね。新人だと厳しいかもしれない。

赤松 ええ。なぜ絶版本を条件にしたかというと、絶版本には2点いいところがあるんです。1つは過去に商業誌に掲載されたので、ある一定以上の面白さが担保できるという点。もう1つは、商業誌に載ったからにはある一定以上のエロとかグロがないことが保証されているという点です。

 もしJコミで新作を扱うとなったときに、内容を見て「これはちょっとエロだね」となったり、「ここもうちょっと、ここをこうしたら」という直しが始まって「はい直してきました」「うん、良くなった」とかやってると、これ、編集部なんですよね。

竹熊 するともしJコミで新作をやるとしたら、編集者を雇わないといけませんね。

―― それってもう出版社ですよね。

赤松 これをやると講談社や小学館の競合じゃないですか。あまりにも大変だし。私は、講談社の取締役のところに行って、そういうことはやる気がありません、だから敵ではない、って言ってあります。

竹熊 Jコミを見て、赤松さんがユニークだと思ったのはそこなんですよ。版元とケンカしてないという。版元と対抗するのではなく、共存を考えている。

赤松 Jコミの場合はスキャンしてアップロードするのさえ読者ですからね。読者がファイルを出して、Jコミで広告を入れる。漫画家は何をするかというと、掲載していいよと許諾するだけ。後は銀行口座を作ることぐらい。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

コンテンツパートナー

新刊JP
ラノコミ.com
hon.jp
新文化通信社
Good E-Reader Blog
ぶくまる