出版業界ニュースフラッシュ 2011年9月第4週

出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする週刊連載。こうしたトピックの中に今後のヒントが隠されているかも？

[新文化通信社]

　先週出版業界で起こったニュースにならない出来事をまとめてお届けする本連載。こうしたトピックの中に今後のヒントが隠されているかも？

講談社、台湾の出版グループと合弁会社「華雲数位（かうんデジタル）」設立へ

　講談社は9月22日、台湾・香港・中国におけるデジタル出版事業を展開するため、台湾の城邦メディアグループ（Citeグループ）と合弁会社「華雲数位股分有限公司」（華雲数位）を11月に台湾・台北市に設立すると発表した。

　講談社が発行する小説・漫画を中心に配信していくが、まずは台湾で京極夏彦氏の『姑獲鳥の夏』や弘兼憲史氏の『島耕作』シリーズなどの電子版を出版する。資本金は5000万台湾ドル（約1億2560万円）。出資比率は講談社が49％。

（左から2番目より）Citeグループの何飛鵬CEO、講談社の野間省伸社長

ブックオフスーパーバザー、八王子に1700坪で出店へ

　ブックオフスーパーバザーは、東京・八王子に「BOOKOFF SUPER BAZAAR八王子みなみ野」を、ブックオフグループ最大の売場面積1709坪で10月20日にオープンする。同社としては20店目。本、CD・DVDのほか、雑貨、ファッションといったさまざまなリユース品を取り扱う。住所は東京都八王子市みなみ野1-8-1。館長（店長）は川崎立也氏。

日販、雑誌バックナンバーサービスを開始

　日販は、書店店頭客注品の取り寄せサービス「本の超特Q！Quick Book」で、雑誌のバックナンバーサービスを9月20日から開始した。同サービスを利用している加盟店は手続き不要で利用可能。

　新サービスの開始に合わせ、9月20日から10月31日までの期間、「本の超特Q！Quick Book」利用キャンペーンを実施する。表彰は、A賞：「客注獲得のためのユニークな活動に取り組んだ店舗・20店」とB賞：「Quick Book注文の送品金額TOP10・10店」の2種類。

トーハン、平尾・坂井社長を相談役に

　トーハンは9月20日、取締役会で文藝春秋の平尾隆弘社長と、ポプラの坂井宏先社長を相談役にすることを決めた。相談役だった文藝春秋の上野徹氏は退任した。

「デジタルえほんアワード」設立、角川歴彦らが審査員に

　NPO法人「CANVAS」とデジタルえほんは、子ども向けデジタルコンテンツの普及を目的に「デジタルえほんアワード」を創設した。同アワードは、デジタルコンテンツの企画を募集する〈企画部門〉と、制作されたコンテンツを募集する〈作品部門〉を設ける。審査員は、角川GHDの角川歴彦会長、絵本作家のいしかわこうじ氏、精神科医の香山リカ氏などが務める。