講談社は、著作者の許諾が得られたすべての新刊について、6月から紙版と電子版の同時刊行を行う態勢を取ることを明らかにした。
講談社は、著作者の許諾が得られたすべての新刊について、6月から紙版と電子版の同時刊行を行う態勢を取る。2月20日に行われた株主総会および取締役会の場で野間省伸社長が明らかにした。
同社広報室は、社内の異動時期と重なる6月に併せてスタートするつもりと説明。ただし、すべての新刊が6月から紙と電子で刊行されるというわけではない。講談社としては同時刊行を基本戦略と考えているが、著作権者が電子化を許諾していないケースもあるほか、著作権者の利益を最大化するよう意図的に刊行タイミングをずらすなどの施策も検討するという。
また、複雑な数式組版など、電子書籍、特にリフロー型の電子書籍とするのに課題がある要素が多いジャンルについても、同時刊行の対象となりにくいものがあるとしている。
なお、同社第73期(2010年12月〜2011年11月)の決算概要は、売上高1219億2900万円(前年度比0.3%減)、当期純利益1億6400万円(同70.8%減)と減収減益決算となった。
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