田中芳樹の『銀河英雄伝説』が電子書籍アプリに銀河の歴史がまた1ページ

田中芳樹氏の大ヒット作品『銀河英雄伝説』が電子書籍アプリで販売開始となった。

» 2012年03月05日 14時45分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 らいとすたっふは3月5日、田中芳樹氏の大ヒット作品『銀河英雄伝説』の電子書籍アプリ(iOS版、Android版)をリリースした。

 同作品は、銀河帝国の“常勝の天才”ラインハルト、自由惑星同盟の“不敗の魔術師”ヤンという2人の対決を中心に銀河の興亡を描いたスペースオペラ。総累計部数1000万超を誇るベストセラーで、今年は舞台『銀河英雄伝説第二章 自由惑星同盟篇』や、ソーシャルゲーム「銀河英雄伝説〜銀河帝国編〜」の公開が控えている。

 『銀河英雄伝説1 黎明篇』としてリリースされた同アプリは、モリサワのMCBookが用いられており、iOS版はアプリ内課金を利用して本伝(全10巻)を購入するストア型、Android版は単体の電子書籍アプリで、それぞれ提供されている。今後、銀河英雄伝説の本伝が順次刊行予定で、予定価格帯は100円〜600円(銀河英雄伝説1 黎明篇は450円)。

 らいとすたっふは田中芳樹氏の二次版権管理会社として設立され、その後、複数の作家が契約している。田中氏は電子書籍について当初否定的な考えを持っていたが、「可能な限りらいとすたっふのコントロールの下、事業が展開できるなら」という条件でこれを許諾、作家事務所として電子書籍販売に乗り出す珍しいケースとなった。

 らいとすたっふでは所属作家の作品で絶版のものや入手困難なものを対象に電子書籍化を進めていくとしており、電子化する権利を独占するつもりや、紙媒体での出版と同時期に電子化を行う予定もないという。

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