古文書などを修復する「京極ファンド」設立

東日本大震災で被災した文化財を保護・修復する「文化財レスキュー」に、京極夏彦氏が自著電子版の配信収入の一部を寄付。「京極ファンド」として特に古文書などの修復・保護に役立てられる。

» 2012年04月02日 09時45分 公開
[エースラッシュ,ITmedia]
Photo 東日本大震災で損なわれた古文書

 小説家の京極夏彦氏が、東日本大震災で被災した文化財等救援事業の活動資金として、京極氏著作の電子書籍版配信収入の一部を文化財保護・芸術研究助成財団に寄付する「京極ファンド」を設立した。

 東日本大震災では美術工芸品や建造物、史跡などをはじめ、伝統的な祭礼や芸能といった文化財の多くが損なわれた。これを修復するための被災文化財等救援事業が「文化財レスキュー」で、文化財保護・芸術研究助成財団は、そのための寄付金受け入れ先と財政的支援を受け持っている。

 京極ファンドは、デビュー作「姑獲鳥の夏」にはじまる電子書籍「電子百鬼夜行シリーズ」の配信収益の一部を、京極氏が寄付するというもの。特に緊急を要する「古文書」を中心とした紙の文化財の修復・保存に使われる予定。

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