Mirasolのカラー電子ペーパー技術を採用したKyobo eReaderが製造中止となった。
Kyobo eReaderは韓国最大の書店チェーンであるKyoboが販売するMirasolのカラー電子ペーパー技術を採用したタブレットと電子書籍リーダーのハイブリッド製品だ。今年はじめに発売され、Qualcommはデバイスを大きな成果とうたっていた。しかし先日、Kyoboの幹部はKyobo eReaderの製造を中止すると認めた。
Kyoboの韓国内の書店は在庫が売り切れてもMirasolベースの電子書籍リーダーの発注は行わない。小売店の多くはいまだに在庫を抱えるが徐々に減らしていく予定だ。Kyoboは在庫の投げ売りを行なっており、店舗での価格はたった87ドル。くしくもHP TouchPadの惨状を思い起こさせる。
同社は小売市場でSamsung、東芝、Acer、ASUSのタブレットとの厳しい競争に直面しているという。Kyobo eReaderはもともと約300ドルの値付けだったが、同じ価格帯でより新しいバージョンのAndroidを搭載した高機能のタブレットは数多く存在する。Kyoboの電子書籍リーダーは自社の書店で流通を継続させるに足る口コミ、注目を作り出せなかったということだろうか。
KyoboのMirasolベースの電子書籍リーダーは幾つかの素晴らしい機能を有していた。新種のカラー電子ペーパー技術を利用した6インチスクリーンは低消費電力で、バッテリーライフもそれに応じて長い。この端末の売りは目に優しいことで、LCDタブレットを利用する際の目の疲れに煩わされることがない。
Mirasolスクリーン技術は開発にほぼ8年を費やした製品だが、メーカーやOEM品製造メーカーに定着することはなかった。このディスプレイ技術を採用したデバイスはほかに数えるほど(Bambook Sunflower、Hanvon C18、Koobe Jin Youngなど)しかない。Hanvonは自社のメインWebサイトにこのタブレットをリストすらせず、他社がコンタクトするのはほとんど不可能だった。基本的に傍流の企業のみがこのディスプレイ技術を採用し、どの企業も商業的に可能性のある製品をリリースすることはなかった。
英語ファームを搭載するKyobo Mirasolに興味があれば、Shop e-Readersで購入できる。
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