では次に、「読みたい本を簡単に探せるか?」をチェックします。BOOK☆WALKERで作品を探すには、PC向け・スマートフォン向けの「Webストア」か、Android/iOSアプリ内ストアから行います。
まずPC Webからチェックします。読みたい本の書名が分かっている場合は、サイトの上部にある[ストア内検索]欄からキーワードを入力すればOKです。サジェスト機能には未対応です。書名・著者・原作者・イラスト・キャラクター原案や、シリーズ名・レーベル・発行元・作品情報も検索対象になっています。
作品情報は検索対象から除外できますが、それでもキーワードによっては別作品までヒットしてしまう場合もあり、ノイズの多い検索結果から目視によって目的の本を探しださなければならず、やや不親切です(☆-0.5)。例えば、検索キーワード”生徒会の一存”で検索すると、「エイジプレミアム」が検索結果に出てきます。[作品情報も検索に含む]のチェックを外すと、「エイジプレミアム」は出てこなくなりますが、「生徒会の一存」のコミック・ライトノベル・画集・本棚デザインまでずらりと表示されます。
読みたい作品が決まっておらず、「何か面白い本はないかな?」と探す場合は、ストア内検索の上にある[ライトノベル館][コミック館][文芸館][新書・雑誌・実用書館][ゲーム館][ガールズ館]のタブか、左カラムのカテゴリ一覧から絞り込む形になります。[〜館]にはそれぞれ、トップページが用意されています。それぞれのトップページから、[新着作品][特集][イチオシ!][人気作品]が確認できます。
[〜館]や新着、カテゴリやレーベルで一覧表示をすると、そこからさらに条件を追加して絞り込むことができない形になっています。これはキーワード検索同様、不親切なUIです(☆-0.5)。
いわゆる[詳細検索]のような機能もないので、複数の条件に合致する書籍を探し出すのがやや面倒です。「メディアミックスの角川」だけあって、ライトノベルのコミカライズや、コミックのノベライズなど、同じタイトルが複数のカテゴリで発行されているケースが多いため、混在した検索結果から分離できる何かしらの手段を用意してほしいところです。
ただ、最も情報が少ない[簡易表示]の状態でも[カテゴリ]は色違いのアイコンで区別されているので、同じタイトルのライトノベルとコミックを間違えることはまずないでしょう。ここは分かりやすいUIです(☆+0.5)。
検索結果一覧から作品をクリックすると、作品詳細画面が表示されます。作品詳細画面から著者名・原作者・イラスト/キャラクターデザインや、シリーズ・レーベル・発行元をクリックすると、それぞれの検索結果一覧表示になります。[カートにいれる][このシリーズ全巻をまとめてカートに入れる]ボタンを利用するには、ログインしておく必要があります。
SNSへの共有は、Twitter、Google+、Pinterest、Facebookに対応しています。TwitterとFacebookには公式アカウントがあり、積極的な情報発信を行なっています(☆+0.5)。特にTwitterの公式アカウントは一方的な情報発信だけではなく、ユーザーからの問い合わせにマメに返信をしたり、要望を受け付けてくれたりと、相当な頻度で双方向なやり取りをしており、好感が持てます。Twitterの公式アカウントは@BOOK_WALKERです。タイムセールやゲリラキャッシュバックなどのお知らせは、こちらのアカウントから配信されます。
続いて、スマートフォン向けのWebストアで探す場合です。PC Webとは若干レイアウトが異なる部分もありますが、機能的にはほとんど変わりません。
続いて、アプリ内ストアをチェックします。AndroidとiOS、スマートフォンとタブレットで若干レイアウトが異なる部分もありますが、こちらも機能的にはPC Webとほとんど同じです。ただし、シリーズまとめ買いには未対応です。
BOOK☆WALKERでは、ユーザーによる評価点やレビューが存在しません(☆-0.5)。Twitterのボタンから外部の投稿を検索できますが、ストアそのものにはレビューがないので、購入前にほかの方の意見や感想を見た上で判断することが困難です。
他の電子書店ではあまり見られない特筆すべき点として、新着情報をRSSで配信していることと、近日中に配信を開始する予定の作品を事前告知している(☆+0.5)の2点が挙げられます。紙書籍の書店であれば近日発売予定の一覧表が貼りだされているのが一般的ですが、電子書店では今売られている書籍しか分からないところがほとんどです。欲を言えば、1カ月くらい先までの配信予定を掲出して欲しいところです。ユーザーは、何がいつから売られるのか、紙書籍と同時に電子も配信されるのか、電子の配信は紙書籍からどの程度遅くなるのか、といった情報を欲しがっているのではないでしょうか。
率直に言えば、決して「探しやすい」電子書店ではありません。ただ、ほかの電子書店ではあまり見られないような工夫が随所にあり、欠点を補っています。
評点:☆3.0
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