全国公立図書館における電子書籍検討の現況は?

インプレスR&Dが、電子出版制作・流通協議会が実施した全国360カ所の公立図書館を対象とした『「電子書籍に関する公立図書館での検討状況のアンケート」実施報告書』を発売した。

» 2013年08月05日 11時39分 公開
[ITmedia]

 インプレスR&Dは8月2日、『「電子書籍に関する公立図書館での検討状況のアンケート」実施報告書』を発売した。価格は、書籍版が1万2500円、電子版が1万円。

 同書は、電子出版制作・流通協議会が実施した電子書籍に関する検討状況のアンケート調査結果をまとめたもの。対象は全国360カ所の公立図書館で、実施期間は4月3日から5月31日。有効回答数は225件となっている。

Photo 電子書籍サービスへの取組状況について[全体集計]

 アンケート結果によれば、すでに電子書籍サービスを実施している図書館が17館(8%)、具体的に実施する予定がある館が7館(3%)と少なめながら、すでに実施を検討している図書館は79件(35%)に上る。特に、政令市および区立図書館においてこの傾向が強く現れているが、市町村立図書館では議員・住民からの問い合わせがないため半数以上が「未検討」だ。

Photo 電子書籍で期待している機能[全体]

 電子書籍に期待する機能では、文字拡大機能(76%)、音声読み上げ機能(73%)、文字と地の色の反転機能(読書障害対応)(57%)といったアクセシビリティ機能が挙げられた。これは電子書籍サービスの主な提供対象として高い比率を占めるのが、非来館者(68%)、高齢者(53%)、障害者(61%)ということが要因として考えられる。

 なお、同書はKindleストア、楽天Koboイーブックストア、iBookstore、インプレスR&D libura PROで配信される。

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