住民が 本出版で 町おこし――北海道蘭越町

北海道後志管内蘭越町で、世帯1%の住民が本を出版して町おこしをするという取り組みが開始された。

» 2013年12月13日 16時16分 公開
[渡辺まりか,eBook USER]

 北海道後志管内の蘭越町(らんこしちょう)で、住民が本を出版することで行政に頼らない町おこしをするという取り組み「らんこし作家デビュー・プロジェクト〜本出版で町おこし〜」が始まった。

 この取り組みは、蘭越町の全世帯(2329世帯)のうち1%(24名)以上の住民が、本を執筆し、電子書籍化・無料配信することにより、町の魅力をPRしていこうというもの。内容は、町に関連した温泉、尻別川、伝統芸能や、地元の企業に関するもの、個人で行っている研究の発表や、自然・風景・ペットなどを題材にした写真集などさまざま。

 著者になる住民は、ページによって変動するが、1冊分の紙の書籍代として2000円から3000円程度を負担。印刷された書籍は著者に届けられる。事務局の調達した資金により、もう1冊印刷し、町の図書館に寄贈されるという。本の出版および電子書籍による無料配信はパブーを利用予定。

 事務局の琵琶博之氏によれば、同プロジェクトについてはFacebookで告知しているが、Facebookを利用していない人向けに「著者説明会」を開催して15名が参加。その人たちも含め、下は中学生から上は70歳過ぎの人まで40名が執筆を表明しているとのこと。

 中心になっているプロジェクトメンバーは4名で、それぞれボランティアとして参加している。琵琶氏は、これからも行政に頼らない町おこしの取り組みを行っていきたい、と語っていた。

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