AAP、電子書籍の売上高が3.8%増と伝える:インディーズは無視

» 2014年04月18日 14時45分 公開
[Mercy Pilkington,Good e-Reader Blog]
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 AAP(The Association of American Publishers:全米出版社協会)が1200社以上の米国出版社の販売データの調査結果を公表したが、それが最近、個人出版を手掛ける作家の間で熱い話題となっている。

 調査によると、いゆわる一般書に当たるジャンルにおける電子書籍の売上高は2012年に比較して2013年は3.8%増、年間合計で13億ドルとなった。AAPはこの数字について、昨年に予想された電子書籍売上高の数字からは程遠いとしている。

 子ども向け電子書籍の売り上げは、2012年から2013年にかけて26.7%減少した。これは2013年に『The Hunger Games』のような超大作が生まれなかったためだと業界ではみている。

 少し誤解を招くように見えるかもしれないのは、売上高そのものだ。ハードカバーの売上高は、2013年に合計15億ドルに増加した。電子書籍のフィクションだけでもアダルト向けフィクション/ノンフィクションのハードカバーに匹敵するほどの売り上げとなっている。電子書籍の値段はハードカバーやペーパーバックと比較すれば概して安価だが、出版社がデジタルファースト、電子書籍限定として理解している戦略を刷新する必要性を物語っている。

 AAPによると、調査の目的は、電子書籍を取り巻く幾つかのうわさ――特に売り上げの割合が出版社が実際に目にしているよりもはるかに高いといううわさ――の払しょくに寄与することだという。ただし、AAPのメンバーである零細出版社とインディーズ出版社はこの販売データに含まれるが、個人出版作家と彼らが出版した電子書籍はカウントされていない。会員出版社のデータによると、電子書籍はそれでも総売上高の約27%を占めている。

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