ドイツで防水機能を備えた電子書籍リーダー端末「Tolino Vision 2」が発表

トレンドとなっている防水機能のほか、端末の背面全体が感圧タッチスクリーンになっており、背面のタップでページをめくれるのが新しい。

[Michael Kozlowski，Good e-Reader Blog]

　独Tolino Alliance――ドイツで米Amazon.comに対抗することを使命として2013年に結成されたこの座組み。メンバーはドイツの通信最大手Deutsche Telekom、ドイツ語圏の大手書店チェーンThalia、Weltbild、Hugendubel、Club Bertelsmann。このアライアンスは結成と同時に、共同開発したオリジナル電子書籍リーダー端末と電子書籍を発売した。

　そして10月8日（現地時間）、Tolino Allianceは新たな電子書籍リーダー端末「Tolino Vision 2」を発表した。防水仕様で、11月に発売予定だ。

　Tolino Vision 2のデザインは、2014年4月に発売された初代「Tolino Vision」と基本的には同じ。主な違いは、「Kobo Aura H20」や「PocketBook Aqua」と同様に防水機能を備えたことだ。

　さらに、「Tap2Flip」という新機能も追加された。端末の背面全体が感圧タッチスクリーンになっており、背面のタップでページをめくれるというものだ。

　また、Tolino Vision 2は、E Inkの最新世代となる電子ペーパー「Carta」を採用している。Cartaは、米Amazon.comのKindle PaperwhiteやKobo Aura H2Oにも採用されている。コントラストの改善に加え、これまで電子書籍の読者を悩ませてきたページめくり時に発生する“リフレッシュ現象”を解消している。画面解像度は1024×758ピクセル（212ppi）。端末のサイズは先代と同じだが、重さは4グラム軽くなった（先代は178グラム、新モデルは174グラム）。

　プロセッサはFreescale iMX6（1GHz）で、RAMは512Mバイト。内臓ストレージは4Gバイトだが、ユーザーが利用できるのは約2Gバイト。このほか、microSDスロットを備え、32Gバイトまで拡張できる。バッテリー持続時間は、通常の使用で約1週間だ。

　防水レベルは完全なものではない。完全に水没させることは想定されておらず、防滴程度に考えた方がいいだろう。底面のMicro USBポートに防水カバーが付いていないことがそれを示している。

　Tolino Vision 2はドイツ語を母国語とする人のための電子書籍リーダーだ。対応するオンラインブックストアで扱うのはドイツ語の書籍のみ。新端末は11月初旬に発売の見込みで、ThaliaのWebサイトで予約を受け付けている。価格は149ユーロ（約2万円）だ。