ソフトバンクが無料漫画アプリに参入 Jコミとタッグ「ハートコミックス」 “ソシャゲ風”ビジネスモデルで(1/2 ページ)

ソフトバンクが激戦の無料アプリ市場に参入。ソーシャルゲーム風ビジネスモデルを採用した「ハートコミックス」β版を公開した。

» 2014年10月27日 15時00分 公開
[岡田有花,ITmedia]
画像 ハートコミックス

 ソフトバンクグループで新規事業を展開するSBイノベンチャーは10月27日、iPhone向け無料漫画アプリ「ハートコミックス」β版をApp Storeで公開した。Jコミが運営する絶版漫画の無料公開サービス「絶版マンガ図書館」と連携。同サイトで公開されている400作品・1000冊以上の絶版漫画を無料で読める。

 ハートコミックスは、ソフトバンクグループの新規事業提案制度「ソフトバンクイノベンチャー」から生まれたサービス。「ラブひな」「燃える!お兄さん」「ハイスクール!奇面組」など絶版マンガ図書館の人気漫画をそろえ、分かりやすいユーザーインタフェースとユーザーに合った漫画をすすめる機能、ソーシャルゲームに似たビジネスモデルが特徴だ。


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画像 使い方のガイダンス漫画も

 ユーザーが登録した情報(性別・年齢・好み)や行動履歴を基におすすめ漫画を紹介。漫画のレビュー記事も掲載し、読みたい漫画に出合える仕組みを実装した。

 ユーザーは1日当たり「100ハート」をもらい、漫画を1ページ読むごとに1つハートが減る。1日に100ページ以上読みたい場合は有料の「回復ボックス」(200ハート100円/500ハート200円)を購入。開始当初は200円の回復ボックスを無料で提供する。連続ログイン数に応じてハート回復アイテムがもらえる「ログインボーナス」も備えた。

 ライトユーザーは完全無料、ヘビーユーザは有料課金でディープに楽しめ、連続ログインで特典がもらえる――まるでソーシャルゲームのようなビジネスモデルだ。「ソーシャルゲームと同様、無課金で利用する人が大半だろうが、それでも楽しめるよう設計した」と、企画した同社の杉浦正武さんは説明する。

 収益は、ユーザーが購入する「ハート」からの課金とアプリ内の広告から収益を得る計画。収益の一部を絶版マンガ図書館に還元し、Jコミや作家のマネタイズに貢献する。「コンテンツを提供してくれるみなさんに、もうかる仕組みを用意したい」

激化する無料漫画アプリ競争に殴り込み

 昨年末から急速に立ち上がった無料漫画アプリ市場。今年に入って競争は激化し、ディー・エヌ・エー(DeNA)の「マンガボックス」や集英社の「ジャンプ+」、NHN PlayArtの「comico」など強豪がひしめいている。

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