劇団ひとりの2作目の著書『青天の霹靂』が12月下旬、オーディオブックとしてオトバンクから発売される。
「僕はこの本を映画化したくて書いたと言ってきたが、本当はオーディオブック化したかった。いまの時代、映像化はもう古い」――そんな風に話すのは、劇団ひとりさん。自身2作目となる小説『青天の霹靂』(幻冬舎)のオーディオブック制作発表会での1コマだ。
東京都内で11月25日に開催された発表会には、劇団ひとりさんのほか、オーディオブックで主人公の轟晴夫役を演じた金谷ヒデユキさんが登場。
オーディオブックとは、書籍を朗読したものを録音した音声コンテンツのこと。形態自体はカセットテープやCDなどの時代から存在するが、近年ではスマホやPCなどにダウンロードして聞くものが増えつつある。
青天の霹靂は2014年5月にひとりさんの初監督作品として映画も上映されている。雑誌などで映画監督になることが夢だと公言していたひとりさんだが、オーディオブック化に当たっては新たな刺激を受けたようだ。
金谷さんとは4年ほど前に爆笑問題の番組「雑学王」(テレビ朝日)で会って以来だとひとりさん。オーディオブックでの主役に抜擢した理由を、「今回、僕はキャスティングしていないんですが、晴夫役が金谷さんだと聞いたときはぴったりだと思いましたよ……屈折した感じとか」とユーモアたっぷりに語ると、金谷さんも負けずに、「自分でも晴夫に近いものを感じました、自分にぴったりの役だと思います」と、にこやかに返した。フジテレビのボキャブラ天国出演時代はその毒舌ぶりから、“地獄のスナフキン”と呼ばれていた金谷さんだが、会場ではひとりさんを前に終始笑顔だった。
オーディオブックの収録では「すべてディレクターさんの指示通りに演じました。結構ダメ出しされましたよ、何で原作者なのにダメ出しされなきゃいけないんだ」と冗談まじりに暴露するシーンも。ただ、「映画では時間の都合上カットした部分もありますけど、オーディオブックではそういったところも全部収録できた」と自信をのぞかせた。
「今後一緒に仕事をしたい女優は?」と問われたひとりさん、「いま出演している『オモクリ監督』(フジテレビ)で知り合った、まだあまり名前の売れていないような女優さんたち。才能のある人たちが世の中にはたくさんいるんだと思っていて、いずれ一緒に仕事できたらいいなと思っています」と話した。
オーディオブック『青天の霹靂』は、12月下旬にオトバンクのオーディオブック配信サービス「FeBe」にて配信開始予定。
轟晴夫:金谷ヒデユキ
轟正太郎:劇団ひとり
花村悦子:平間葵
花村千代:田中晶子
丸山鉄二:伊丸岡篤
悦子の父:側見民雄
ノブキチ(少年時代):にしやまえみ
ノブキチ(店長):矢野龍太
警察:杉山洋介
サワダ:白井悠介
トーキー遠藤:望月信行
老人ホームの職員:大丸なつみ
審査員:高槻陽一
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