13.3インチのE Ink Mobius採用端末、米PocketBookも参考展示

ソニーのデジタルペーパー「DPT-S1」と同じ電子ペーパーやサイズ感のデバイスを米PocketBookが参考展示。より薄くなるなど進化の跡が見られる。あとは価格が気になるところだ。

» 2014年12月03日 18時29分 公開
[西尾泰三,eBook USER]
PocketBook CAD Reader Flex

 12月4日まで米国ラスベガスで開催されている「Autodesk University 2014」で、米PocketBookが13.3インチの電子ペーパー端末「PocketBook CAD Reader Flex」のプロトタイプを参考展示している。

 PocketBookは電子ペーパーベースの電子書籍リーダー端末なども手掛けているが、CES 2014でも13.3インチの電子ペーパー端末を展示していた。このときは薄膜ガラス基板TFT技術を用いたE Ink Finaを採用した端末だったが、PocketBook CAD Reader FlexではE Ink Mobiusを採用している。これは、ソニーのデジタルペーパー「DPT-S1」と同じもの。E Ink Mobiusの開発にはソニーが協力していたこともあり、これまでE Ink Mobiusは独占的にDPT-S1でのみ採用されていた。

 PocketBook CAD Reader Flexの完全なスペックは明らかになっていないが、CPUは1.5GHzのデュアルコア、512MバイトのRAM、8Gバイトのストレージなどを搭載。本体の厚さはDPT-S1の6.8ミリより薄い6.5ミリだ(重さは不明)。タッチスクリーンではなく、本体右に物理ボタンやコントロールパッドが確認できる。

 製品名、そしてAutodesk University 2014での展示から分かるように、これは電子書籍リーダーと言うよりは、CADリーダーという位置づけだ。E Ink Mobiusはプラスチックで形成されたTFT技術を用いているため、軽量に仕上げやすく、かつ一定の柔軟性も備えている。

 ソニーは電子ペーパーを用いたスマートウォッチを開発中とも伝えられる。電子ペーパーは電子書籍リーダー以外の適用領域も広げつつある。

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