ヨーロッパ最初期の挿絵本の1つ『人類贖罪の鑑』や、グーテンベルク活版印刷所を継いだペーター・シェーファーの印刷本『法学提要』、日本の活版印刷史上でも重要な刊行物「キリシタン版」などが展示される。
東京・文京区にある印刷博物館で4月25日、ヴァチカン教皇庁図書館所蔵の貴重書などを展示する「ヴァチカン教皇庁図書館展II 書物がひらくルネサンス」が開幕する。期間は7月12日まで。
同展は、2002年に開催された「ヴァチカン教皇庁図書館展 書物の誕生―写本から印刷へ」に続く企画展。第1回では、写本から印刷本への変遷を紹介したが、今回は書物とルネサンスをキーワードにヴァチカン教皇庁図書館が所蔵する中世写本、初期刊本、地図、書簡など計21点のほか、印刷博物館や国内諸機関が所蔵する書物を加えた計69点を展示する。
具体的な展示物は、ヨーロッパ最初期の挿絵本の1つとされる『人類贖罪の鑑』や、グーテンベルク活版印刷所を継いだペーター・シェーファーが手掛けた印刷本『法学提要』、日本の活版印刷史上でも重要な刊行物である「キリシタン版」など。
このほか、プロジェクションマッピングを使い、展示場内に設けられた4メートル四方のスクリーンにヴァチカン教皇庁図書館の歴史を映し出す予定のほか、VRシアターではシスティーナ礼拝堂の内部をVRで再現した映像の特別公開や、「海のエジプト 海底からよみがえる 古代都市アレキサンドリア」「古代ローマ帝国 ポンぺイ『庭園の風景』」などを上映。関連のシンポジウムやトークショーも開催予定となっている。詳細は、印刷博物館の公式サイト、または企画展の特設サイトから。
オリジナルグッズも用意しており、展示された資料の解説に加え、論文やコラムを多数掲載したカタログや、ヴァチカン教皇庁図書館が発行するカタログを日本語訳した公式ガイドブック、期間限定販売のマスキングテープや、展覧会のロゴが入ったトートバッグなどを販売する。
開催日時:4月25日〜7月12日
休館日:毎週月曜日、5月7日(5月4日は開館する)
会場:印刷博物館
入場料:一般800円、学生500円、中高生300円、小学生以下無料(こどもの日は入場無料)
(出典:印刷博物館)
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.