第153回芥川賞・直木賞の候補作品が決定、又吉『火花』もノミネート

選考は7月16日午後5時、築地・新喜楽で開催される。

» 2015年06月19日 19時08分 公開
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 6月19日、日本文学振興会が主催する第153回芥川龍之介賞、直木三十五賞の候補作品が決定した。

 芥川賞には、南アフリカの歴史的瞬間と日本橋のサラリーマンが交錯する内村薫風さんの『MとΣ』(新潮3月号)、ある作家と編集者を描いた島本理生さんの『夏の裁断』(文學界6月号)、肺結核症を患う妻と夫が登場する高橋弘希さんの『朝顔の日』(新潮6月号)、かつて東北をバイクで一人旅した際の記憶を思い起こす滝口悠生さんの『ジミ・ヘンドリクス・エクスペリエンス』(新潮5月号)、超高齢化社会の現実に鋭く切り込んだ羽田圭介さんの『スクラップ・アンド・ビルド』(文學界3月号)に加え、お笑いコンビ・ピースの又吉直樹さんによる話題作『火花』(文學界2月号)の6作品がノミネート。

火花 火花

 直木賞には、文系の天才博士が事件を解決する門井慶喜さんの『東京帝大叡古教授』(小学館)、奇才の画家・伊藤若冲を作品と史実から読み解く澤田瞳子さんの『若冲』(文藝春秋)、長年連れ添った妻を失った作家を通して人の絆と不確かさを描いた西川美和さんの『永い言い訳』(文藝春秋)、警視庁公安部の警視と捜査一課の落ちこぼれコンビが爆破テロの脅威に挑む馳星周さんの『アンタッチャブル』(毎日新聞出版)、台湾を舞台としたある一家の物語である東山彰良さんの『流』(講談社)、キャリアウーマンとブロガーの凶暴な友情を徹底的に描いた柚木麻子さんの『ナイルパーチの女子会』(文藝春秋)の6作品が選ばれている。

『東京帝大叡古教授』(門井慶喜) 『東京帝大叡古教授』(門井慶喜)
『若冲』(澤田瞳子) 『若冲』(澤田瞳子)
『永い言い訳』(西川美和) 『永い言い訳』(西川美和)

『アンタッチャブル』(馳星周) 『アンタッチャブル』(馳星周)
『流』(東山彰良) 『流』(東山彰良)
『ナイルパーチの女子会』(柚木麻子) 『ナイルパーチの女子会』(柚木麻子)

 選考は7月16日午後5時、築地・新喜楽で開催される。

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