パブーの「第1回 絵本コンテスト」、大賞受賞作が決定
パブーが作家発掘プロジェクトの第一弾として開催していた「第1回 絵本コンテスト」の結果が発表された。大賞を受賞したのは、実在する「ニコニコ商店街」をモデルにした、昔ながらの温かい人々の交流が描かれたソ・ミジ氏の「ニコニコしょうてんがい」。
応募作品355点、大賞はソ・ミジ氏の「ニコニコしょうてんがい」
GMOインターネットグループのpaperboy&co.は11月11日、同社が運営する電子書籍作成販売プラットフォーム「パブー」で行われていた「第1回 絵本コンテスト」の結果を発表した。応募作品355点の中から大賞に選出されたのは、ソ・ミジ氏の「ニコニコしょうてんがい」。
パブーは、個人でも電子書籍を作成・公開・販売できる電子書籍作成販売プラットフォームとして6月にpaperboy&co.が立ち上げたもの。11月5日時点でのユーザー数は1万7000人を超え、約6000作品の電子書籍が公開されている。既存の出版業界の外で起こっている電子書籍のムーブメントとして注目されるサービスだ。
このパブー上で、個人による電子書籍出版を活性化させることを目的とする「パブー作家発掘プロジェクト」が立ち上がったのが9月のこと。その第一弾が今回の絵本コンテストだった。
応募作品355点の中から大賞に選出された「ニコニコしょうてんがい」は、日本で絵を描くために韓国から来日したソ・ミジ氏の作品。ミジ氏は応募の際のコメントとして、以下のように作品を紹介している。
2006年、日本で絵を描くために韓国から来ました。ソ・ミジといいます。日本で住む家を探していると、ある街に「ニコニコ商店街」がありました。その名前を見て、なんだかワクワクしてきたので、その場所に住むことに。初めて住んだ、異国の地は、なつかしい子供心を感じさせてくれました。そこで出会った沢山の笑顔を感じてもらえたらと思い、この絵本を描きました。
作品の選考は、Twitterや「ブクログ」での一般投票と、特別審査員による二次審査で行われ、双方で高い支持を得たニコニコしょうてんがいが大賞を受賞した。ミジ氏には賞金50万円が贈られるとともに、作品は後日iPad/iPhone向けの絵本アプリとしてパブー上で公開される予定。
ミジ氏は、大賞受賞に以下のようにコメントしている。
嬉しすぎて、心臓が爆発しそうです! ありがとうございます。日本で一番よかったことは、「人のやさしさ」でした。一人ぼっちの外国での生活ですが、やさしさと笑顔をいつも沢山もらって、楽しく過ごせています。
なお、今回の絵本コンテストの全応募作品は、公式サイトでみることができる。
関連記事
- パブーで佐々木俊尚氏の有料メルマガと新刊が電子書籍化
paperboy&co.が手掛ける電子書籍作成販売プラットフォーム「パブー」で、ITジャーナリスト佐々木俊尚氏の有料メールマガジンと新刊書籍が電子書籍として発売された。 - 「本を書いてみませんか?」――ブログ感覚で電子書籍を作成・販売 ペパボ「パブー」
ブログを作る感覚で電子書籍を作成・公開・販売できる個人向けサービス「パブー」をペパボがスタート。 - 未来を担うネットサービスを発掘 「WISH2010」大賞は「パブー」
日本のWebサービスの未来を担うサービスやガジェットを発掘・応援するイベント「WISH2010」で、ペパボの電子書籍サービス「ブクログのパブー」が大賞に選ばれた。 - 「採算が成立」――作家発の電子書籍「AiR」正式版公開 北川悦吏子さんや佐々木俊尚さん参加
6月に発売された作家発の電子書籍「AiR」先行版は、採算が成立したという。このほど公開された正式版は、北川悦吏子さんの詩など新たなコンテンツが追加されている。 - 僕から出版社にお金を分配する未来――電子書籍出版秘話
「僕にAmazonからお金が入って、僕の方から出版社にお金を払うという、ヘンなお金の動きが発生する可能性があります」というのは、Kindle Store初となる日本語マンガ「AOZORA Finder Rock(青空ファインダーロック)」を出した小沢高広氏。その真意とは。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.