米国政府、AmazonにクラウドベースのSilkブラウザについて説明を求める
Kindle Fireのセールスポイントの1つであるSilkブラウザついて、超党派のプライバシー委員会の委員長が、Amazonがユーザーデータをどのように保存するかについて説明を求める質問状を送付した。
AmazonはKindle Fireという名の2011年で最も待望されているタブレットの1つを発売しようとしている。Kindle Fireのセールスポイントの1つはSilkと呼ばれるWebブラウザだ。これはユーザーが日常的に訪問するWebサイトをクラウド上にキャッシュし、全体的なWebエクスペリエンスを劇的に向上させようというものだ。
マサチューセッツ州の下院議員であり、超党派のプライバシー委員会の委員長、エドワード・マーキー氏はAmazonがユーザーデータをどのように保存するかについて同社に説明を求める質問状を送付した。同氏はシアトルを拠点とするオンライン小売業者であるAmazonが収集したすべてのデータをどのように利用する意図があるのかについても質問した。現在、Silkブラウザに関連して、Kindle Fireにはプライバシーポリシーが存在しない。マーキー氏の質問の意図は、それらの詳細について明らかにすることと、Amazonにプライバシーポリシーを改訂させることで消費者に同社がどのようにデータを取り扱うか周知することにある。これによりAmazonはそれらのデータが他社に販売されたり、不正な目的で利用されたりした場合、ユーザーがクラウドベースのエクスペリエンス全体を利用停止できるようにするよう促されるかもしれない。
現状では、Amazonはユーザーが訪問するすべてのWebサイトの記録を収集する。同社はその詳細をキャッシュするので、必然的にユーザーのオンライン活動すべての記録を持つことになる。もちろん、Amazonにはこの質問状に応じたり回答したりする法的義務はないが、利害を最優先してそれに応じることになるだろう。マーキー氏はプライバシー委員会の委員長を務めており、Amazonに詳細を提供するよう強制する権限を強化する力を持っているからだ。
最低でも、今回の質問状によりAmazonはクラウドベースのSilkブラウザについてプライバシーポリシーを改訂することように仕向けられるはずだ。
法的文書はTelereadの協力による。
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