Barnes & Noble「NOOK Tablet」の実機レビュー(2/2 ページ)
Amazonの「Kindle Fire」がより幅広い目的で利用するタブレットだとすれば、Barnes & Nobleの「NOOK Tablet」は読書により重点を置いたタブレットだといえる。本稿では、NOOK Colorとの比較や実機に触れて分かったことなどを紹介しながらNOOK Tabletの魅力に迫る。
読書体験
書籍の購入、および読書で良質の時間を過ごすという両面で、NOOK Tabletは大きな特徴がある。
NOOK Tabletには読書体験を自分好みにカスタマイズできる多くのオプションが用意されており、読書中にスクリーンを1度タップすることで設定画面が表示されるようになっている。フォントおよびサイズの変更などのオプションをはじめ、行間隔や余白の変更などがそれだ。デフォルトでは白背景に黒文字の表示だが、テーマ管理機能を使えばこれらも変更できる。
ハイライトやノート機能はクラウドと連携したものとなっている。特定の単語やセンテンス上に指を押し付けるとメニューが現れ、ハイライトを追加したり、オンスクリーンキーボードでノートを取ったり、それをFacebookとTwitter経由でシェアしたり、単語の意味を調べたりできる。ビルトイン辞書だけでなく、GoogleとWikipedia経由で意味を調べることができる。
全体として、NOOK Tablet上の読書体験は電子書籍リーダーとして宣伝されているすべてのタブレットがいかに機能すべきかを体現している。コンテンツを購入するエコシステムには深みがあり、専用の読書プログラムで自身の個人的な読書体験を作り上げることができる。Pandigital、Alurtekといった多くの企業はいかにタブレットを開発し、電子書籍リーダーとして宣伝するかについて注目してはどうだろうか。
われわれの考え
書籍小売の巨人、Barnes & Nobleが自信を持って市場に送り出したNOOK Tablet。ハードウェア面ではデュアルコアプロセッサ、1GバイトのRAM、16Gバイトの内部ストレージを備え、コストパフォーマンスは非常に高い。ショッピング体験のほぼすべてが大きく改善され、欲しいものは何でも簡単に見つけることができる。
価格はNOOK Colorが市場に登場したときと同じ249ドル。そのほかのタブレットとの価格差を考慮したとしても、米国外に居住しているユーザーにもこのデバイスを強くお勧めしたい。なぜなら、AmazonのKindle Fireは基本的に米国のみで機能するデバイスであり、米国のクレジットカードと米国内の住所を所持していなければ、アプリ、動画、雑誌などが購入できないからだ。Barnes & Nobleの場合は、米国内の請求先住所を持っていることを“主張”し、自分のクレジットカードを使用することで、何でも簡単に手に入れることができる。豊かなエコシステムを持つこのマルチメディアタブレットはカナダ、オーストラリア、英国、ニュージーランドで多くの需要がある。あなたがこれらの国々に居住しているなら、Kindle FireよりもNOOK Tabletを買った方がよい。
全体をまとめると、NOOK Tabletは素晴らしいデバイスあり、カスタマイズ性の高さも魅力の1つだ。自分の本棚を整理するようにホーム画面を表示させるところから、自分独自の1台に仕上げていくことができる。バッテリーの持続時間は9時間ほどで、インターネット体験は豊かで深みがある。
評価:9/10
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