米書店チェーン最大手Barnes & Noble「Amazon Publishingの作品は店頭に並べない」
米国最大の書店チェーンBarnes & Nobleは、Amazonが自社ブランドで刊行している紙書籍を自社店舗で取り扱わないと発表した。
米国最大の書店チェーンBarnes & Noble。書店ビジネスに加え、電子書籍リーダー「NOOK」を軸に電子書籍ビジネスも手掛ける同社はそのいずれでもAmazonとの激しい戦いを繰り広げているが、両者の間で新たな局地戦が始まったようだ。
米New York Timesなど複数の海外メディアが報じるところによると、Barnes & Nobleは、Amazonの出版ブランド「Amazon Publishing」の作品すべてを自社の全店舗では取り扱わないことを決定したという。
Amazonは独自の出版事業を手掛けており、これまでにAmazon Encore、AmazonCrossing、The Domino Project(Powered by Amazon)、Montlake Romance、Thomas & Mercer、the New York imprint、47Northなどを立ち上げ、Amazon Publishing経由で紙版書籍を自ら刊行している。
Barnes & Nobleが自社の実店舗でAmazon Publishingのタイトルを扱わないとしたのは、敵に塩を送る行為を避けたと考えることもできるし、Amazonが出している作品をAmazon以外、しかも実店舗で購入するという読者ニーズがそもそもないと判断したとみることもできる。実店舗での販売は行わないものの、ニーズがあれば、自社のオンラインストア「bn.com」では販売する考えが示されている。
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