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AmazonのKDP Select、1月は40万件以上の貸し出しに:定点観測
著作のレンタルから収益が得られるAmazonのKDP Select。1月は前月から大きく貸し出し回数が増えた。
米Amazon.comは、KDP Selectの1月分成果を明らかにした。前月に比べ貸し出し回数は大幅に伸び、著者が得られる収益は横ばいで推移している。
KDP Selectについて知るには、2つのことを知っておけば理解が早い。1つは、Amazonは「Kindle Owners' Lending Library」と呼ばれる電子書籍の無料レンタルサービスを提供していること、もう1つは、Amazonが提供する自己出版サービス「Kindle Direct Publishing」(KDP)で作品を出版する場合、幾つかの要件を満たせばKindle Owners' Lending Libraryでのレンタル対象となる代わりに貸し出し回数に応じてファンドから分配収益を得られるというもの。後者の作品がいわゆるKDP Selectと呼ばれるものだ。
Amazonによると、2012年1月にKindle Owners' Lending Libraryで貸し出されたKDP Select適用作品の累計貸し出し回数は43万7000回で、前月の29万5000回から順調に推移している。1月分のファンドは70万ドルで設定されていたため、同プログラムに参加した作家は著作1回の貸し出しにつき約1.6ドルの支払いを受けることになる(前月は約1.7ドル)。ホリデーシーズン後でKindle Fireなどが好調に売れたことが成長を後押ししているとみられる。なお、2月のファンドは60万ドル。
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