E Ink、SiPix Technology買収へ
世界最大の電子ペーパーディスプレイサプライヤーであるE Ink HoldingsがSiPixの発行済み株式過半数を取得する形で買収を発表。E Inkをあらゆるスマートデバイスに搭載する戦略をさらに推し進める。
SiPixは電子ペーパーとディスプレイイノベーションの分野で世界をリードしていることを誇りにしているかもしれない。しかしこれからは、ライバルであるE Ink Holdingsの庇護の下、それを示していかなければならない。なぜなら、世界最大の電子ペーパーディスプレイサプライヤーである台湾拠点のE Inkが、AUOの子会社であるSiPixを買収したからだ。SiPix Technologyの声明によると、買収プロセスの第1段階としてSiPixの82.7%の発行済み株式をE Inkが取得するという。買収費用は約5000万ドルと予想され、今年の第4四半期にかけて買収を完了する見込みとなっている。
E Inkが製造したディスプレイを利用するガジェットにはKindle、NOOK、Sony Readerといった電子書籍読書デバイスが含まれるが、SiPix Technologyの技術によりディスプレイを3Cラベル、クレジットカードなどさまざまな分野へ適用することも可能になる。同社は月に40万ユニットほどの生産能力を有している。また、SiPixの技術でもう1つ注目すべき点は、非常にゆっくりとではあるが動画再生が可能ということだ。
E Ink Holdingsのスコット・リウ会長によるSiPixの買収に関する声明によると、「E Inkは電子ペーパー市場の成長に尽力しており、SiPixの株式の取得はわれわれの長期成長戦略の一部です。われわれのゴールは『E Inkをあらゆるスマートデバイスに』搭載することで、引き続き電子ペーパーディスプレイ向けの新たな市場を開く技術に投資を行なっていく予定です」とのことだ。
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