読ガール、『僕デガ』で魂に哲学を持つ
スマートフォンやタブレット、電子書籍リーダーといったデバイスと電子書籍、そして美女という組み合わせでお届けする連載「読ガール」。今回はどんな子が?
電子書籍の普及を目的にお届けしている映像プロジェクト「読(よみ)ガール」。今回は、緑と水にあふれ涼しげな井の頭公園で、ドビュッシーのアラベスク第1番ホ長調をBGMにしてお届けします。今回動画内で読ガールが読んでいる作品は、堀田純司さんの『僕とツンデレとハイデガー』です。
「わたしたちは、なにも確実なものがなくなってしまった世界で暮らしている」――そんな前書きで始まる本書は、現代社会に対してわたしたちが感じる漠然とした不安に、現代まで受け継がれてきた価値である「哲学」をもって、「世界に確実なものはあるのか。あるとしたら人は、その確実なものを手に入れられるのか」を考えた一冊です。
哲学というと小難しい、古めかしい、といった印象をお持ちの方も多いかと思います。しかし、言葉巧みに形容され、さも究極であるかのように語られるが、その実極めて短い寿命の知であふれかえっている現代社会において、長い歴史を生き抜いてきた価値である「哲学」は、生きるための指針を決める知的な糧として役立つものです。
デカルト、スピノザ、バークリとヒューム、カント、ヘーゲル、ニーチェ、ハイデガーといった西洋哲学史を代表する8人の哲学者の思想を紹介する本書は、哲学者がその姿を可憐な少女に変えて登場するといった現代的なギミックは加えられていますが、それにより非常に読みやすくなっており、極めてまっとうな哲学の入門書といえます。
「魂に哲学を持て」――そんな著者の思いも込められた本書を今回読んでくれたのは梨蘭さん。21歳の彼女も本書には強く心を揺さぶられるものがあったようです。音読する彼女にはどんな哲学が芽生えたのでしょうか。
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