自主出版著者の成功の尺度
「次のスティーブン・キングになること」は非常に高い目標だが、「自分の本を出版すること」はかなり容易になっている。自主出版の成功の尺度とは何だろう。
自主出版を巡るイメージが以前とかなり変わり、有名な著者たちさえも自分の作品とキャリアを誇らしげに、より自分が思う通りに実現している状況下で「自主出版の成功の尺度とは何か」という疑問を投げかけたい。究極的にいえば、それは長期で設定したキャリア次第なのかもしれない。「次のスティーブン・キングになること」は非常に高い目標だが、「自分の本を出版すること」はかなり容易になっている。
CreateSpeceを利用して『One Night of Madness』を出版したストークス・マクミラン氏にとって、本を執筆し出版方法を見出す仕事は単純にストーリーが語られていることを確実に行うことだった。GoodeReaderがマクミラン氏に初めてインタビューした2011年、彼がこの本を書いたのはミシシッピ州で白人が黒人に対して起こした犯罪の恐ろしさを認知してもらうだけでなく、犯人に裁きが下るよう多くの人に正義を行なってもらうためだと強く主張していた。
マクミラン氏は、多忙につき作品を積極的に販売する時間がなかったため本の販売が軌道に乗っていないことを認めつつも、作品は業界からかなり認知されるようになったという。本が出版され『Independent Publishers Book Award for Best Regional Non-Fiction (South)』を受賞すると、マクミラン氏は著名な『Mississippi Authors Award』も受賞した。この賞は以前にジョン・グリシャム氏の『The Firm』、キャスリン・ストケット氏の『The Help』、『True Blood』の著者、シャーレーン・ハリス氏の『Club Dead』といった作品にも授与されている。この賞が自主出版タイトルに授与されるのは史上初だ。
さて、マクミラン氏の実話犯罪タイトルは、そのファンのカップルが営む民宿で行われた本のサイン会に招待された際の幸運な偶然により、映画化と相成った。サイン会のためその地に滞在している間に、マクミラン氏は『The Help』の撮影が同じ町で行われていることを知り、映画の制作コーディネーターに面会できたのだ。
「出版や契約に関する専門用語を学ぶのに多くの調査をほとんど一人で行う必要がありました。幸運にも、息子の1人が弁護士で、法律関連の面倒を見てくれました」。「手のうちを明かすと、何が必要なのか知るために複数のコネを頼って選択権付き契約を通読しました。今ではエージェントのウェンディ・シュマルツ氏と契約しており、今の自分に居場所に満足しています」とマクミラン氏はGoodeReaderとのインタビューに答えて語った。
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