txtr、beagleを19.99ユーロに値下げ
通信キャリアと連携し超低価格で世界展開を狙うtxtrの電子書籍リーダー「txtr beagle」。当初の予定通りではないにせよ、デバイスの価格を19.99ユーロに値下げし、ローエンドの市場を狙う。
txtrは欧州、カナダなどの市場で利用できる複数言語対応電子書店としてよく知られている。そんなtxtrが提供しているほとんど知られていない製品の1つが、デバイスに電子書籍を転送するのにBluetoothを利用する超ローコスト電子書籍リーダー「txtr beagle」だ。
txtr beagleは、携帯電話会社が同デバイスを大幅に値引きすることにより超低価格で世界展開するはずだった。しかし、その構想は現在のところまだ実現しておらず、現時点ではドイツでのみ入手できるデバイスだ。
txtrは先日、このデバイスの価格を59ユーロから19.99ユーロに値下げした。折りしもほかの電子書籍リーダー端末のベンダーも自社端末を値引いて提供しているため、夏の数カ月間は競争の熱気を感じているはずだ。TrekStor Pyrus miniはThaliaで35ユーロで販売されており、kobo miniはSaturnで29ユーロで販売されている。
Good e-Readerは世界で唯一、まともにbeagleをレビューしたことを非常に誇りにしている。この評価を行うために1カ月掛けたほどだ。txtr beagleは5インチのE Ink Vizplexディスプレイを搭載し、画面解像度は800x600ドット。最近のほとんどの電子書籍リーダーは16階調グレースケールで表示を行うが、beagleは8階調だ。txtrによると最終モデルはE Ink Pearlを搭載するとのことで、それにより16階調グレースケールとなり、テキストはよりシャープに表示されるだろう。内部メモリは4Gバイトで、5冊の電子書籍をキャッシュしておくことができる(開くのに少し時間が掛かるが5冊以上の電子書籍をデバイスロードする方法も判明している)。
beagleは単4電池2本で動作し、バッテリーライフは1年を誇る。世界最軽量のリーダーとも喧伝されているが、これは事実ではない。現在の最軽量はWexler Flex Oneの110グラムで、beagleは電池を搭載した状態で128グラム、抜いた状態で111グラムとなっている。
このデバイスには余計な機能がない。Wi-Fi、USBポート、SDメモリーカードスロットは搭載していない。ディスプレイ下には3つのボタンが配置され、左・右・ホームとして機能する。唯一搭載しているのはBluetoothで、スマートフォンやタブレットから電子書籍をロードするために利用する。
beagleは世界最安の電子書籍リーダーだが、購入はお勧めしない。電池を利用しており、ディスプレイ技術は3年前のもので、デバイス上に電子書籍をロードするのにBluetoothが必要になる。
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