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「iBooks Store」を徹底解剖する電子書店完全ガイド2013(4/5 ページ)

eBook USERがお届けする国内の主要な電子書店の徹底レビュー。そう、これは“書店のレビュー”だ。完全ガイド2013年度版の第9回目は「iBooks Store」を紹介する。

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いつでもどこでも簡単に読めるか?

 iBook Storeで販売している電子書籍は、iOS端末(iPhone、iPod touch、iPad、iPad mini)と、Mac OS X 10.9(Mavericks)以降で読むことができます。Android、Windows PCからの購読には未対応です(☆-0.5)。他の電子書店がほぼマルチデバイス対応している中、Apple製端末以外では読ませない垂直統合システムを堅持する姿勢を貫き通し続けています。

 ただ、iTunes Storeサービス規約によると、1つのアカウントでダウンロードできる関連デバイスは最大で10台まで(コンピュータは最大5台)となっており、他の電子書店に比べると制限はゆるやかです(☆+0.5)。ずっとApple製品を使ってきた方にとっては、特に不自由さはない環境だと言えるでしょう。

 また、ライブラリの「コレクション」情報や、最後に読んだ位置、マーカー・ブックマークなどは自動的にiCloud上に保存され、他の端末とも同期されます。Macで読んでいた続きを、外出先でiPhoneから読むといったことも簡単にできます。この機能は、iBooks Storeで購入した本に限らず、自分の保有しているDRMフリーのEPUBファイルにも対応しているのが嬉しいところです。

MacのiBooksで読書

 MacのiBooksは、基本的な機能はiOS版とほとんど同じです。ただ、複数の本を同時に開くことができるのはiOS版と大きく異なる特徴となっています。また、ライブラリのコレクションで本をドラッグ&ドロップで整理できたり、右クリックでメニュー表示といった操作はマウスカーソルを使ったUIならではです。


iBooksのライブラリ
iBooksのライブラリ
[表示]メニューから並び替えできる
[表示]メニューから並び替えできる

[コレクション]で本をフォルダ分けして整理できる
[コレクション]で本をフォルダ分けして整理できる
ドラッグ&ドロップで移動できるのでiPhoneやiPadより整理がラク
ドラッグ&ドロップで移動できるのでiPhoneやiPadより整理がラク


本を開いた画面
本を開いた画面
本文部分
本文部分

「愚者のエンドロール」米沢穂信/KADOKAWA / 角川書店

範囲選択して右クリックでメニュー表示
範囲選択して右クリックでメニュー表示
メモ機能
メモ機能

ハイライト機能はカラフルだ
ハイライト機能はカラフルだ
ハイライト・メモの一覧
ハイライト・メモの一覧

目次機能
目次機能
ブックマーク機能
ブックマーク機能

フォントの大きさや種類、配色の変更メニュー
フォントの大きさや種類、配色の変更メニュー
[夜間]配色
[夜間]配色

DRMがかかっている本の共有は[ファイル]メニューから
DRMがかかっている本の共有は[ファイル]メニューから
iBooks StoreへのURLが共有できる
iBooks StoreへのURLが共有できる

DRMフリーのファイルは右クリックメニューからコピーも共有もできる
DRMフリーのファイルは右クリックメニューからコピーも共有もできる
DRMフリーのファイルは引用して共有もできる
DRMフリーのファイルは引用して共有もできる

ウィンドウの大きさは変更できる
ウィンドウの大きさは変更できる
複数の本を同時に開くこともできる
複数の本を同時に開くこともできる

iOSアプリで読書

 iOSアプリは、前回調査時から細かな点が幾つか変更されています。フラットデザインに変わったこと、[スクロール表示]への切り替えがスイッチになったこと、ダウンロード可能な辞書の数が増えたことなどです。基本的な機能はMac版とほとんど変わりません。


本文表示
本文表示
中央タップでメニュー表示
中央タップでメニュー表示
[スクロール表示]への切り替えはスイッチになった
[スクロール表示]への切り替えはスイッチになった

タップ&ホールド&スライドでマーカー。指の位置は拡大表示される
タップ&ホールド&スライドでマーカー。指の位置は拡大表示される
マーカー部分をタップでメニュー表示
マーカー部分をタップでメニュー表示
メモ機能
メモ機能

範囲選択はピンチアウト
範囲選択はピンチアウト
たくさんの辞書が用意されている
たくさんの辞書が用意されている
辞書をダウンロードしておけば、オフラインでもすぐに言葉の意味が調べられる
辞書をダウンロードしておけば、オフラインでもすぐに言葉の意味が調べられる

 目次・しおり・マーカー・メモ・辞書・ウェブ検索・本文検索や、文字の大きさ・フォントの種類・配色・明るさの変更など、他で採用されている基本的な機能はほとんど全て備えている、比較的高機能なビューワです。引用してSNSへ投稿する機能がDRMフリーの場合のみに限定されている点が、ソーシャルメディア時代には少し残念な点だと言えるでしょう。

評点:☆3.0

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