「iBooks Store」を徹底解剖する:電子書店完全ガイド2013(5/5 ページ)
eBook USERがお届けする国内の主要な電子書店の徹底レビュー。そう、これは“書店のレビュー”だ。完全ガイド2013年度版の第9回目は「iBooks Store」を紹介する。
購入した本はどうやって保管されるか?
iBooks Storeで購入した本はほとんどの場合DRMが掛かっていますので、バックアップコピーや移動はできません。ただ、購入した作品はiCloudにバックアップされるので「有効期限」はありません(☆+0.5)。端末の故障によるファイル紛失などの心配はありません。
また、Appleは世界時価総額ランキング1位の大企業であり、現金資産で1400億ドル以上持っていると言われている超健全体質な優良企業なので、事業の存続性という意味では最も安心感の高いサービスの1つといえるでしょう。
評点:☆3.5
総括
評点が全体的に前回より低めなのは、相対評価のためです。前回と比べ大きく変わったのはMac版が追加されたことと、フラットデザインに変わったことくらいラインアップはどこの電子書店も増えているので、むしろ欠けている点の方が目立つ状態です。他の電子書店は、もっと大きく進化していますので、相対的には評点が低くなってしまうのです。
Amazonとシェアを争う上で最も有効的な手段の1つは、自社製品以外でも利用できるようにすることだと思うのですが、いまのところそういう戦略に出る様子はありません。良い意味でも悪い意味でも、非常に「Appleらしい」と言えるところでしょう。
著者プロフィール:鷹野 凌
フリーライター。「日本独立作家同盟」呼びかけ人で、「月刊群雛」編集長。ITmedia eBook USER、ダ・ヴィンチ電子ナビ、INTERNET Watch、マガジン航、ハフィントン・ポストなどに寄稿。ブログ「見て歩く者」で、電子出版、ソーシャルメディア、著作権などの分野について執筆。自己出版で『これもうきっとGoogle+ガイドブック』を1〜3巻まで配信中。
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