米大手書店Barnes & Nobleは6月25日(現地時間)、小売り事業と電子書籍およびタブレットを扱うNOOK Mediaを2つの上場企業に分割すると発表した。分社化は2015年3月末までに完了させる予定。
NOOK MediaはBarnes & Nobleが2009年、電子書籍リーダー端末NOOKシリーズのために立ち上げた部門。米Amazon.comが電子書籍市場を席巻する中、赤字が拡大していた。
Barnes & Nobleが同日発表した第4四半期(2〜4月期)の業績によると、NOOK Mediaの売上高は前年同期比22%減の8700万ドルだった。
Barnes & Noble全体の売上高は3%増の13億2000万ドル、純損失は1億1480万ドル(1株当たり2.04ドル)だった。前年同期の純損失は、3679万ドル(1株当たり0.72ドル)だった。NOOKの生産・広告コストが減少したことで赤字幅が縮小したとしている。
2015年通年の業績については、1桁台前半の減少率と予測した。
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