九州大学は5月11日、京セラ丸善システムインテグレーション(KMSI)の提供する電子書籍ソリューション「BookLooper」を利用した教育ビッグデータの利活用に関する研究について、その概要を発表した。
同大学では2013年4月から学生全員のPC必携化、eラーニングを含む教育の情報化、学内にセンサーを配置した行動分析など実施。2014年10月からは、BookLooperを活用して基幹教育・情報系科目の約400人を対象とした試験的な講義資料配信を実施してきたが、2015年4月13日には対象を一年生約2700人に拡大し、正式運用と教育ビッグデータの利活用に関する研究を本格的に開始した。
BookLooperは、コンテンツ検索・閲覧・マーカー・メモなどの学習支援、利用ログ収集・分析機能などを有しており、大学内のeラーニング、eポートフォリオシステム、シラバスなどの学務情報を統合して分析することで、蓄積された教育ビッグデータから学内外でのシームレスな学習をサポートすることができる。
九州大学とKMSIは、研究を通して教育・学習の適切な支援方法を検証するとともに、集約・検証した情報はオープン化し、他大学や初等中等教育、企業内教育などへ展開して教育分野の発展に貢献するほか、今後も、学生や教職員の学習・教育環境を向上するべく継続的にサポートしていくとしている。
なお同研究は、情報通信研究機構(NICT)の採択課題「ビッグデータの教育分野における利活用アプリケーションの研究開発」に教育分野で唯一採択されている。
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