「紀伊國屋書店ウェブストア/Kinoppy」を徹底解剖する:電子書店完全ガイド(2/4 ページ)
eBook USERがお届けする国内主要電子書店の徹底レビュー。完全ガイド2015年の第4回目は「紀伊國屋書店ウェブストア/Kinoppy」を紹介する。
探しやすさ
続いて、探しやすさの検証です。
紀伊国屋ウェブストアで本を探す方法は、PC WebとモバイルWeb(URLはPCと同じ)、Kinoppy アプリ内のストア(AndroidとiOSアプリ)です。iOSアプリにストア機能が搭載されている電子書店は、いまだに珍しいままです。Windows(タブレット含む)やMac OS Xから利用する場合は、Webから探す形になります。
PC Webから探す場合
読みたい本の書名などが分かっている場合は、最上部の検索欄左側の[和書を探す]プルダウンを[電子書籍を探す]にしてキーワードを入力すればOKです。サジェスト機能にも対応しています。検索結果一覧からの絞り込み条件は出版年月と著者名のみで、前回も指摘したコミックとラノベの両方が存在する場合に区別しづらい点などは改善されていません。
検索結果一覧の表示件数は最大10件から30件に拡大され、一覧性が増しました。ただ、[新着順]を選択してもシリーズが発売順に並ばない場合がある点、作品タイトルの表記が統一されていない場合がある点、ジャンル一覧では一部のレーベルだけがサブジャンルに表示される点など、前回調査時から変わっていない部分も多く、全般的に目的の本を探し出すのがやや困難な状態は変わっていません(☆-0.5)。
作品詳細画面の書誌情報は、書影・タイトル・著者名・原作者・キャラクターデザイン・レーベル名・出版社・レーベル名・作品解説文・ファイル形式・ファイルサイズ・発売年月・ISBN・NDC分類・対応端末・お試し版ダウンロード・紙書籍版価格・紙書籍版へのリンク・同じシリーズの商品一覧などです。なお、紙書籍版の詳細画面には、「電子版あり」アイコンや、電子版価格、電子版へのリンクなどがあります。
こちらも以前と同様、お試し版ダウンロードや紙書籍版価格・紙書籍版へのリンクが用意されていないケースが目に付きます。せっかく紙と電子の両方を扱っているハイブリッド型書店なのに、その良さが活かし切れていないように思えます。
前回レビュー時には、以前より情報が少なくなったり、機能が省かれていたりといった点にストレスを感じ、多数指摘したのですが、1年以上経ってもあまり改善されていないのは残念です(☆-0.5)。
モバイルWebから探す場合
モバイルWebは、キーワード検索でのサジェスト機能が効くようになった点、PC Webと同様に検索結果一覧の表示件数が最大10件から30件に拡大された点が以前との大きな違いです。
Androidアプリ内ストアから探す場合
「Kinoppy for Android」は2014年8月にメジャーアップデートしており、特集やピックアップなどがアプリストアにもモバイルWebと同様に配置され、前回のレビュー時に比べ格段に使いやすくなっています。
iOSアプリ内ストアから探す場合
「Kinoppy for iOS」もAndroid版同様メジャーアップデートしています。ストアの使い勝手はAndroid版とほぼ同じです。
評点:☆2.0
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