エンテラシス・ネットワークス,54Mbpsへのアップグレードが可能な無線LAN製品を発表
【国内記事】 | 2001.06.06 |
エンテラシス・ネットワークスは6月6日,「Networld + Interop 2001 Tokyo」の開催に合わせて2つの新製品を発表した。いずれもユニークな特徴を持った製品だ。
11Mbpsから54Mbpsへの移行が可能な無線LANアクセスポイント
無線LANアクセスポイントの「RoamAbout R2」は,7月8日出荷予定の新製品。本体にはモジュラスロットが搭載されており,ここに対応アダプタを挿入すれば,IEEE802.11b(11Mbps)とIEEE802.11a(54Mbps)の両方に対応できる。現時点でまずIEEE802.11bの製品として利用しておき,いずれIEEE802.11aに準拠した製品が市場に登場してきた際にはアップグレードするといった使い方が可能となる。
ほかにも,レイヤ3スイッチで豊富な経験を積んできた同社らしく,さまざまな付加機能が搭載されている。たとえばQoS(クオリティ・オブ・サービス)やIEEE802.1xによる認証機能,VLANやプロビジョニングなど,有線LAN向け製品とほとんど変わらない機能を搭載している。「1 to Point to Multipoint」機能によって,無線ネットワークに冗長性,拡張性を持たせることも可能だ。同社が提供する管理ツールをベースに,ユーザー認証とポリシーを組み合わせることもできる。
米エンテラシス・ネットワークスでワイヤレス・プロダクト担当ディレクタを務めるピーター・ベアドモア氏によると,この製品は無線でワイヤリングクローゼットを実現できる製品という。本体の価格は19万8000円,別売りの無線アダプタは2万4800円となる。
パフォーマンスと豊富なシグネチャが特徴のIDS「Dragon」
もう1つの新製品は,侵入検知システム(IDS)の「Dragon」である。N+I Tokyoの会場でも数多くのIDS製品を見付けることができるが,Dragonはそれらとは異なる,いくつかの特徴を備えているという。
1つ目はパフォーマンスだ。ギガビットイーサネット環境においてもパケットを取りこぼすことなく,確実に取り込んで検査できるだけのパフォーマンスを実現するという。現に,ふんだんに高速バックボーンを利用している今年のShowNetにも,このDragonが利用されているそうだ。
2つ目は,不正侵入パターンを見極めるために重要な,シグネチャの数だ。Dragonのデータベースには1280ものシグネチャが格納されており,しかもそのデータはほぼ毎日更新されるという。これによって最新の攻撃手法にも対応できる。
最後は,各ネットワークセグメントに配置された複数のIDSを,リモートから集中管理できる機能だ。もっともこれは現バージョンではなく,次のバージョン5で搭載される予定となっている。
Dragonの販売は,同社の認定パートナーとなったインターナショナル・ネットワーク・セキュリティ(INSI)が担当する。出荷の際には,顧客企業のネットワークに応じてあらかじめチューニングを済ませた形で提供されるという。このためINSIでは,IDS専門のサポート陣を16名用意している。
Dragonの価格は,ネットワーク型Dragon IDSとマネージャソフトなどの構成で198万円。ホスト型Dragon IDSは10万円。なおいずれも,FreeBSDを中心にUNIXプラットフォームに対応している。
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[高橋 睦美 ,N+I Magazine]