日立とマイクロソフトが大規模SANソリューションの実現で協業

【国内記事】 2001.06.11

 日立製作所とマイクロソフトは6月11日,両社製品をベースとしたストレージエリアネットワーク(SAN)ソリューションの提供で提携したことを発表した。

 同提携は,2000年6月に締結されたワールドワイドの提携に基づくもの。日立のストレージシステムである「SANRISEシリーズ」に対応したマイクロソフトのリレーショナルデータベース管理システム「SQL Server 2000」を両社の協力により開発し,Windows 2000ベースの大規模SANソリューションとして,まずは日本国内向けに展開し,すぐにでもワールドワイドに展開していく計画という。

 今回の協業のポイントは,「SANソリューションの共同開発および検証」「サポート体制の強化」「共同プロモーションの展開」の大きく3つ。

 SANソリューションの共同開発および検証では,6月中旬にマイクロソフト内に共同の検証センターを設立し,Windows 2000 Datacenter Serverをベースに,日立のHA8000サーバ,SANRISEストレージ,SQL Server 2000 Enterprise Editionを組み合わせたソリューションを実現。両社のエンジニア10数名により,ソリューションの開発および検証作業を行っていくという。

 具体的には,LANフリーバックアップソリューションを9月に,メインフレームとSQL Server間のデータ共有ソリューションを10月に,遠隔バックアップにより可用性を向上させるディザスタリカバリソリューションを12月に提供していく計画だ。

 またサポート体制の強化および共同プロモーションの展開では,日立のHA8000シリーズおよびSANRISEシリーズ,マイクロソフトのWindows 2000およびSQL Server 2000を包括的にサポートできる体制および取り決めの枠組みを構築するという。また両社によるコンサルティングも行っていく予定という。共同プロモーションでは,合弁会社であるネクスタイドも含めた販売活動やセミナーの開催,展示会などへの出展なども積極的に行っていく。

 これにより両社は,Windows 2000をベースに,世界最大級のSANソリューションを高い信頼性のもと,世界トップレベルの性能で実現することが可能になる。この分野は従来,メインフレームやUNIXの分野とされてきたが,Windows 2000ベースの顧客ニーズも増えており,実現しなければならないと言うことで思いが一致したとしている。

関連リンク

▼日立製作所

▼マイクロソフト

[山下竜大 ,ITmedia]