チボリがWebサイト管理ソフトウェアを紹介,新製品も明らかに

【国内記事】 2001.06.12

 6月12日,日本ガートナーグループが開催中の「IT Services & ROIT Conference 2001」のスポンサープレゼンテーションに日本チボリシステムズでマーケティングマネジメント担当次長を務める並木りか氏が登場,同社のWebサイト管理ソフトウェア製品群を紹介するとともに,それらの製品の機能をさらに高めることができる新製品も明らかにした。

 Webサイトは,訪れたユーザーに快適なアクセスを提供できないと,そのブランドイメージを悪化させてしまうと言われたり,「8秒ルール」という言葉が一般化しているように,Webサイト管理への関心が高まっている。並木氏は,Webサイト管理について一通りの説明を終えたあと,チボリのソリューションを紹介した。

 チボリのソリューションへの入り口となるのは,「Tivoli Web Service Manager」。この製品は,あらゆるWebページから,古いキャンペーンや名称変更前の製品名,コピーライトが入っていないページなどを調べてくれる「Site Investigator」をはじめ,エンドユーザーがアクセスしたときに,タイムスタンプを取ることで,ユーザーが実際に感じた時間をモニタリングする「Quality of Service Monitor」,そしてあらかじめ決めておいたシナリオ通りにWebサイト内で行動するエージェント製品「Synthetic Transaction Investigator」の3つの製品で構成されている。

 これらの製品から吸い上げられた結果は「Tivoli Internet Management Server」に蓄積され,もし障害が発生していたら,メールやポップアップ表示などで運用管理部門に知らせてくれる機能も搭載する。この通知の際の通信プロトコルにHTTPSを利用するため,ファイアウォールに新たなポートを空ける必要がないことも特徴となる。さらに,「Tivoli Web Services Analyzer」を利用すると,蓄積されたデータを容易に分析できるという。

「“エンドツーエンド”の定義をよく分からないという人も多いが,われわれの提供するサービスを見てもらうと,本来の“エンドツーエンド”がどういうものか分かるはず」(並木氏)

 チボリでは,現行の製品群で実現できるサービスを,「Webサイトに問題があるか」と「Webサイトのどこに問題があるか」を教えてくれるものと位置付けている。これをさらに進めて,コンポーネントレベルの管理やWebサーバ別の管理を可能にするほか,改善点も提示してくれるソリューションを開発中という。現在のところ,製品名や出荷時期は未定となっている。

 また同社が明らかにした製品ロードマップでは,今後マイクロソフトのSQL Serverをサポートし,レポーティング機能を強化,さらにWAPからのアクセス管理にも対応する予定となっている。並木氏によると,日本法人がiモードサポートを開発部門に要求しているため,今後サポートされる見込みという。

 並木氏は,「チボリは難しい,とよく言われる。確かにそうかもしれないが,この製品群はとても分かりやすく,ユーザーインタフェースも充実している。トレーニングは2日,導入は1週間ほど」と聴衆に売り込んだ。

関連リンク

▼日本チボリシステムズ

▼日本ガートナーグループ

[井津元由比古 ,ITmedia]