インテル,Whistlerサーバ64ビット版システムの早期立ち上げを目指す
【国内記事】 | 2001.06.13 |
インテルは6月13日,都内でプレス向けのブリーフィングを行い,同社がIA(Intel Architecture)サーバを企業の基幹部分に売り込むことなどを目的に運営しているECA(Enterprise Computing Association)についての情報更新を行った。ECAは現在,インテルとマイクロソフトの水平的な分業をベースに「Itaniumプロセッサー/Whistler Server64ビット版早期導入プログラム」を展開しているという。
講演した同社のe-マーケティング本部e-ビジネスプログラム推進部でシニアプログラムマネジャーを務める山田茂氏は,同プログラムの背景について話す。
「Itanium搭載システムがメーカーから発表されるにあたり,ハードウェアとソフトウェアの統合環境における評価と対応策を考える必要があった。また,可用性やスケーラビリティに対する不安の声もあるため,評価データを収集し,共有化を図る意味もある」(山田氏)
ItaniumプロセッサおよびWhistler Server 64ビット版の早期立ち上げを目的とする同プログラムは,大きく3つの業務を行う予定という。
1つは,早期導入ユーザー企業によるItaniumプロセッサおよびWhistler Server 64ビット版のシステムヘの評価とケーススタディを早期に発表すること。
また,同システムのスケーラビリティや,可用性の評価およびホワイトペーパーを作成し,発表することだ。
さらに,同システムに関するセミナーも定期的に開催するという。
プログラムは,安田火災海上保険やジェイティービーなどECAメンバーを中心に展開される。また,SIとして野村総研,NTTデータなども参加し,ユーザーのプロジェクトを支援するという。
インテル,マイクロソフトともに,プロセッサやOSを提供するだけでなく,技術サポートおよびコンサルティングを提供する予定。ECAは,特にデータベース業務システムの性能を上げたいとしている。
ES7000とSun Enterprise 10000の戦い
一方,「ECAベンチマークプロジェクト」では,ユニシスが誇るWindowsベースのサーバマシン「ES7000」とサンの「Sun Enterprise 10000」(StarFire)の性能検証を行っており,6月末には結果を公表するという。
一般的には,StarFireが上回るとされる中,躍進中のES7000がどれだけの性能を示せるかは,ミッションクリティカルなシステムへの参入を目指すマイクロソフトのみならず,非常に興味深いデータとなりそうだ。
検証のポイントは,ECAで開発したオンラインブローカー「Woodstock」のスケーラビリティやXMLを介してのデータベースアクセスの応答時間,CPUクロック周波数の増加によるスケーラビリティ,CPUの数の増加によるスケーラビリティと応答時間の改善などとなっている。
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[怒賀新也 ,ITmedia]