ボーランド,大規模Javaアプリ開発機能を強化した「JBuilder 5」を発表

【国内記事】 2001.06.26

 ボーランドは6月26日,Java開発ツールの最新バージョン「Borland JBuilder 5」日本語版の出荷を7月12日より開始すると発表した。

XML開発支援機能が強化された「Borland JBuilder 5」

 JBuilder 5は,Windows,Solaris,Linuxをサポートするクロスプラットフォーム対応のJava RADツール。JDK 1.3を搭載し,J2EEやJ2MEに対応,EJB 1.1やServlet 2.2,JSP 1.1など,最新のJavaテクノロジーをサポートする。さらに年末には,Mac版の出荷も米国で計画されているという。

米国で年末に出荷が計画されている「JBuilder 5 for Mac」

 最新バージョンでは,アプリケーション実行環境として,新たにIBMのアプリケーションサーバ「IBM WebSphere 3.5」をサポートしたほか,同社アプリケーションサーバの新バージョン「Borland AppServer 4.1/4.5」およびBEAシステムズのアプリケーションサーバの新バージョン「BEA WebLogic 6.0」にも対応した。

 また,最大の特徴といえるのが,XML開発支援機能の強化だ。同機能の搭載により,XMLデータの作成・生成・検査が可能なほか,XMLデータの操作や表示など,さまざまな機能をJBuilderから利用できる。また,リレーショナルデータマッピング機能も提供しており,既存のビジネスデータとXMLアプリケーションを容易に統合することも可能という。

 さらに,大規模アプリケーション開発を支援するチーム開発環境への対応を強化。マイクロソフトの「Visual SourceSafe」およびオープンソース開発で広く利用される「CVS」をサポートし,大規模システム開発における容易なソースコード管理環境を実現できる。なお,ラショナルソフトウェアの「ClearCase」およびメラントの「PVCS」も英語版ながら利用可能という。

 JBuilder 5の製品ラインナップは,基本的なJavaアプリを開発できるJava学習用の「JBuilder 5 Personal」をはじめ,インターネット対応アプリが開発可能な「JBuilder 5 Professional」,そしてEJB,CORBA,チーム開発など,すべての機能を搭載する「JBuilder 5 Enterprise」の3製品を提供する。

 価格は,JBuilder 5 Personalが4800円,JBuilder 5 Professionalが6万8000円,JBuilder 5 Enterpriseが36万円。なお,あらゆる開発ツールを対象に,JBuilder 5 Professionalを4万8000円で提供する乗り換えキャンペーンを実施するほか,JBuilder 5 Personalは7月下旬より,同社Webサイトからの無償でダウンロードできるサービスも開始する予定だ。

Delphi最新バージョンも登場

 ボーランドではさらに,近くDelphiの新バージョン「Borland Delphi 6」も日本市場向けにリリースする計画だ。新バージョンの発表は2年ぶりのことになる。

SOAP,WSDLのサポートでWebサービスを容易に実現できる「Borland Delphi 6」

 Delphiは,2Way-Toolsやコンポーネント開発手法を利用した高い生産性とネイティブコンパイラによるすぐれたパフォーマンスを両立させた同社の主力ビジュアル開発ツール。最新バージョンでは,Webサービスを実現するためのさまざまな機能が拡張されている。

 具体的には,SOAP(Simple Object Access Protocol)およびWSDL(Web Services Description Language)をサポートし,次世代e-ビジネスの基盤となるWebサービスを容易にアプリケーションに組み込むことを可能にする「BizSnap」機能を搭載する。ただし同バージョンでは,UDDI(Universal Description,Discovery and Integration)はサポートされず,既に存在しているWebサービスを新しいアプリケーションに組み込んで利用することしかできない。UDDIのサポートについては,現在のところ未定という。

 BizSnap機能は,ネイティブコードでSOAPをサポートすることで,Webサービスをオブジェクトとして直接制御することを可能にする。また,XMLドキュメントをオブジェクトとして利用するDOMをサポート。静的および動的なXMLのデータバインディングを可能にするほか,XMLスキーマの自動変換機能も提供する。

 また,ダイナミックなWebモジュールを実現する「WebSnap」機能では,Microsoft Internet Information ServerやApacheに対応したネイティブコードDLLを生成可能。Webサーバアプリケーションをビジュアルに開発することが可能になる。また,ユーザーログインやセキュリティ管理の実装も可能。Webページを生成するためのさまざまなコンポーネントも提供されるという。

 さらに新しいコンポーネントライブラリである「CLX」(Component Library for Cross-platform)を採用。CLXを利用することで,同社のLinuxネイティブビジュアル開発環境「Kylix」との高い互換性を実現。Windows環境で開発したアプリケーションを,そのままLinux環境で利用することが可能になるという。

 Delphi 6の製品ラインナップは,基本的なWindowsアプリを開発できる学習用の「Delphi 6 Personal」をはじめ,Linux環境との相互運用が開発可能な「Delphi 6 Professional」,そしてEJB,CORBA,アプリケーションサーバとの連携など,すべての機能を搭載する「Delphi 6 Enterprise」の3製品で構成される。

 米国での販売価格は,Delphi 6 Personalが99ドル,Delphi 6 Professionalが999ドル,Delphi 6 Enterpriseが2999ドルとなる。

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▼ボーランド

[山下竜大 ,ITmedia]