caworld 2001 Keynote:これまでの25年を語ったウォン会長と今後の25年を語ったクマーCEO
| 【海外記事】 | 2001.07.08 |
米コンピュータ・アソシエイツ・インターナショナル(CA)は7月8日,フロリダ州オーランドのオレンジカウンティコンベンションセンターで,同社のユーザー年次カンファレンス「caworld 2001」を開幕。初日の夕方の基調講演に,CAのチャールズ・B・ウォン会長およびサンジェイ・クマーCEO(最高経営責任者)が登場した。
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| 講演するCAのチャールズ・B・ウォン会長 |
まず登場したウォン会長は,25周年を迎える同社がこれまでユーザーに支持されてきた理由は,常に「イノベーション」(革新)を忘れなかったからだ,という。このイノベーションという言葉は,同カンファレンス最大のキーワードといえるものだ。
「ビジョンがありそれを実現していく,この繰り返しを維持する持続性があったからこそ,これほど長い期間,ユーザーに支持されてきた。われわれは今後もイノベーションを進めていくつもりだ」(ウォン氏)
同氏は,常に新しいアイデアをひらめき,実行していくことの繰り返しがビジネスでは必要とし,1つの例え話で会場を沸かせた。
「あるビジネスマンがニューヨークで,ビジネスをするために5万ドルを銀行で融資してもらった。ビジネスマンは,担保としてピカピカの新車のキーを銀行マンに手渡した。しかし銀行マンが彼の口座をしらべると10万ドルの預金が残っていた。2週間後,無事ビジネスを成功させ,5万ドルと15ドルの利息を返して車のキーを受け取ったビジネスマンに,銀行マンがなぜ自分の口座のお金を使わなかったのか,とたずねた」
するとビジネスマンは,こう答えたという。
「ニューヨークで2週間の間,車を15ドルで預かってくれるパーキングがほかにありますか?」
ウォン氏は,1つのアイデアが,ビジネスを大きく変えるチャンスを生み出すこともある。常に夢を持ってそれを実現することだ,という。
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| 今年の基調講演は派手な演出は一切なし。株主に真面目さを訴えた? |
同氏はさらに,「25年間かけて,われわれは正しいビジネスの土台を,そして正しいテクノロジーを築いてきた。われわれの強みは,今後25年,CAを引き継げる数多くの優秀な人材が既に実在することだ」として,クマー氏に演台を譲った。
CAの新しい25年に向けて
同氏はまず,「チャールズが残してくれた土台の上に,新しいビジネスを築いていくのがわれわれの任務。そのためにもまだまだチャールズ,そしてユーザーやパートナーの皆さんの協力が必要だ」として会場の拍手喝采を浴びた。
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| 講演するCAのサンジェイ・クマーCEO |
昨年10月に,ウォン氏からCEO職を引き継いだクマー氏は,すぐに新たなビジネスモデルを発表している。新しいビジネスモデルでは,「フレキシビリティ」と「ビジネスの成長のサポート」,そして「リスクの回避」が重要であり,この3つがそろうことで,より高い価値を提供することができるという。
具体的には,オープン標準にこだわることであり,それが柔軟性や容易なビジネスの拡張を実現し,無駄なリスクを回避することができる唯一の方法とした。
「われわれのソリューションは,Windowsや各種UNIX,メインフレームなど,マルチプラットフォームをサポートするだけでなく,JavaやXML,.Netなど,マルチプロトコルを,高いレベルでサポートしている。品質管理の国際基準であるISO9002を取得できたのはその証明だ」(クマー氏)
同社ではまた,柔軟なe-ビジネス環境のためのフレームワークを提供する「3×6ストラテジー」を展開。これは,「e-ビジネスプロセスマネージメント」「e-ビジネスインフォメーションマネージメント」「e-ビジネスインフラストラクチャマネージメント」の3つのレイアで構成されるフレームワーク上に,「エンタープライズマネージメント」「セキュリティ」「ストレージ」「e-ビジネスの変換と統合」「ポータルとナレッジマネージメント」「予測分析とビジュアライゼーション」の6つの横断的な製品群をサポートしていくというもの。
今回さらに,新しい製品ブランディング戦略として,インフラ管理製品群の「Unicenter」,セキュリティ管理製品群の「eTrust」,情報管理製品群の「Jasmine」,ストレージ管理製品群の「BrightStor」を発表し,この4つのブランドに基づき新しい製品を提供するという。
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| Jasmineのポータル機能がベースの「BrightStor Storage Management Portal」 |
4つのブランド戦略により,同社の製品群は,統合されたルック&フィールを実現し,より強力なe-ビジネスソリューションを実現できるという。デモでは,明日正式に発表される予定の新しいUnicenterのほか,火曜日に発表予定のストレージ製品であるBrightStorがデモで紹介された。
これらの新製品の特徴は,4つのブランドの中核となるJasmineのポータル機能をインタフェースに活用し,同じ使い勝手で利用できるインタフェースを採用したこと。イノベーションに迅速に対応することが可能という。
クマー氏はさらに,テクノロジーだけでなく,人材こそがイノベーション成功のカギとし,社員,パートナー,ユーザー,そしてコミュニティの協力が必要なことを再度強調した。
「社員,ユーザー,パートナー,そしてさまざまなコミュニティの皆さんの“創造性”こそがイノベーションの源だ。創造性により大きな価値を生み出すことができる」(クマー氏)
CAは同日,パートナーやユーザーに,より深くCAを理解してもらうためにWebサイトで情報を提供する新しいパートナープログラム「ca smart」を立ち上げた。
そのほか同氏は,ウォン氏が行っていた慈善事業プログラムにも引き続き協力していくことを明らかにした。
現在,同社が進めている慈善事業プログラムには,口蓋裂の子供たちを救う「The Smile Train」や,行方不明の子供たちを見つける手助けをする「International Centre for Missing & Exploited Children」,子供たちにIT教育を提供する「Digital Schoolhouse」などがある。
「例えば,皆さんの企業のWebサイトの小さな1小間を貸してください。行方不明の子供たちを見つける手助けができるのは,牛乳パックだけではないのです。Webサイトが,大きな役割を果たせるのは実証済みなのです」(クマー氏)。
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[山下竜大 ,ITmedia]




