CA,新しいストレージ戦略「BrightStor」の詳細と新しいバックアップ製品を発表

【海外記事】 2001.07.10

 コンピュータ・アソシエイツ・インターナショナル(CA)は7月10日,同社がフロリダ州オーランドで開催中の「caworld 2001」カンファレンスで発表した新しいストレージ管理ブランド「BrightStor」の詳細について明らかにするとともに,同ブランドとして初めての製品となるバックアップ/リストア製品「BrightStor Enterprise Backup」を発表した。

BrightStorの詳細を明らかにするCAのサンジェイ・クマーCEO

 BrightStorは,インターネットの爆発的な広がりとともに増大し続ける企業のデータ資産を効率的に管理し,24時間×365日×永遠の可用性と信頼性,拡張性を実現するための同社ストレージ製品の新しいブランド戦略。モーバイル環境からメインフレーム環境に至るエンタープライズクラスのストレージ管理を実現する製品群を,すぐに利用できるソリューションとして提供することを目的としている。また,ストレージ管理におけるTCOを削減することも可能という。

 具体的には,企業の大規模データにも対応可能な,高速なバックアップ/リストア製品を中核に高い信頼性を実現する「データ管理」機能をはじめ,ストレージエリアネットワーク(SAN)やデバイス管理,メディア管理,アプリケーションコントロールを可能にする「エンタープライズストレージリソース管理」機能を提供。これらの機能は,Jasmineのポータル機能をベースとして新しく開発された,BrightStor用の管理機能である「BrightStor Storage Management Portal」により,一元的に管理を行うことができる。

企業レベルに拡張された新製品

 このBrightStorブランドの初めての製品となるのが今回発表された新しいバックアップ/リストアソリューションが「BrightStor Enterprise Backup」だ。

 BrightStor Enterprise Backupは,企業システムにおけるデータの24時間×365日の可用性を実現可能な高速バックアップ/リストアソリューション。Windows NT/2000,各種UNIXなど,マルチプラットフォーム環境におけるSAN環境やネットワークアタッチドストレージ(NAS)をサポートするほか,SAP R/3をはじめとするアプリケーション,Oracleなどのデータベース,さまざまなストレージ製品を包括的にサポートできる特徴を持つ。また,英語,フランス語,イタリア語,ドイツ語,日本語の6カ国後に対応する。

 また,高いパフォーマンスも特徴で,独立系のベンチマーク調査会社である米ドキュラブズの調査では,サン・マイクロシステムズのEnterprise 10000サーバで行ったバックアップテストにより,1時間に1.5Tバイトのパフォーマンスを実現したという。またこのときのCPU利用率は約17%であり,同ラボでは,高いパフォーマンスを少ないシステムリソースで実現できる理想的なバックアップ/リストア製品といえる,と話している。

 また,BrightStorの発表にあたり,EMCやネットワークアプライアンスなどとのパートナーシップをより強固なものにしていくという。同発表は,2000年12月に締結された両社の提携に基づくものだ。

 EMCとの提携では,CAのBrightStorブランド製品群とEMCの「Timefinder」や「Fastrax」ソフトウェアの連携機能を提供。Windows NT/2000および各種UNIX環境で稼動する「EMC Symmetrix」システムのより強力なストレージ運用管理ソリューションを実現する計画という。

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▼コンピュータ・アソシエイツ・インターナショナル

[山下竜大 ,ITmedia]