ミラクル・リナックス,Oracle9i対応LinuxサーバOS「MIRACLE LINUX V2.0」を発表
| 【国内記事】 | 2001.10.10 |
ミラクル・リナックスは10月10日,大規模な基幹業務システム構築に必要な機能を強化した次世代LinuxサーバOS「MIRACLE LINUX Standard Edition Version 2.0」(MIRACLE LINUX V2.0)の出荷を10月24日より開始すると発表した。
また同じく10月24日より,日本オラクルが提供を開始するインターネット対応型データベース製品のLinux版「Oracle9i Database for Linux」を同梱したパッケージ製品である「MIRACLE LINUX with Oracle9i」の提供も開始される(関連記事参照)。
MIRACLE LINUX V2.0は,Linux上で大規模な業務システムを動かすために必要な信頼性,拡張性,運用性を強化した次世代エンタープライズLinuxサーバOS。レッドハットのLinuxサーバOSである「Red Hat Linux 7.1」をベースに開発されており,最大32CPU,64Gバイトメモリをサポート。Linuxを大規模ミッションクリティカルシステムで利用するためのさまざまな新技術が搭載されている。
新製品の特徴としては,管理機能が強化され,高い信頼性と容易な操作性を実現。Webminの搭載によりWebブラウザを利用して,アクセス制御の設定やIPアドレスの変更をはじめ,ネットワーク設定やソフトウェアRAIDの構築,パーティション設定など,さまざまな設定の集中管理が可能になる。
また,「Install Navigator for Oracle」の搭載により,MIRACLE LINUX V2.0の導入時に,Oracle9i Database for LinuxおよびOracle9i Application Server for Linuxを,GUIを利用して,同時にインストールすることもできる。なお,Oracle8i for Linuxの動作も検証済みという。
そのほか,200社以上のISVパートナーおよび50社以上のソフトウェアアプリケーションベンダーがMIRACLE LINUX V2.0に対応することを決定。Red Hat Linuxをサポートしていたソフトウェアベンダーも賛同を表明しているという。
現在,MIRACLE LINUX V2.0に対応する予定のハードウェアベンダーは,コンパックコンピュータ,東芝,NEC,日本ヒューレット・パッカード(日本HP),日立製作所,富士通の6社。各社は,ミラクル・リナックスが2002年にリリースする予定の64ビットLinuxサーバOSの本格的な開発体制の確立に向けた協業を推進していく計画という。
製品の発表にあたり,同社の代表取締役社長,茂木正之氏は,「今後,われわれは,SIや製品ディストリビュータなどのパートナーとのより密接な協業を推進するほか,技術面ではレッドハットとの協力によるエンタープライズ向け製品の開発に注力する。また,オラクルやボーランド製品など,ソリューションセットの販売を強化する計画だ」と話している。
MIRACLE LINUX V2.0の価格は,1サーバ当たり6万円より。また,MIRACLE LINUX with Oracle9iの価格は,1サーバ当たり22万7000円より。MIRACLE LINUX with Oracle9iには,Oracle9i Database Standard Edition Release1(9.0.1)for Linuxの5指名ユーザーライセンスが同梱される。両製品共に,日本オラクル販売代理店およびミラクル・リナックス販売代理店から提供される。
なお,MIRACLE LINUX with Oracle9iの新規購入者を対象に,特別価格18万円で提供するキャンペーンを10月24日〜12月20日の期間で実施。キャンペーンの詳細は,同社のWebサイトで紹介されている。
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[山下竜大 ,ITmedia]
