e-Day:グーグルの野望

【国内記事】2001.10.29

 インターネット検索エンジンのグーグルが週明け,幾つかの新機能を日本市場に向けてローンチした。イメージ検索が日本語の同社サイト,「google.co.jp」でも使えるようになったほか,同社サイトのユーザーインタフェースもタブ付きに変更された。そして最も重要と思われるのは,Googleツールバーの提供開始だろう。

 Googleツールバーは,Google専用のツールバーを組み込むプラグインソフトウェアで,google.co.jpから無償でダウンロードできる。インストールすると,Internet Explrerのアドレスバーのすぐ下に,Googleツールバーが現れ,グーグルがカバーする16億ものWebページにいつでも素早くアクセスできるようになる。

 最近,Internet Explorerのアドレスバーにキーワードを入力すると,MSNの検索エンジンに飛んだり,リアルネームズの「Keyword」サービスによって該当するサイトにナビゲートされたりするが,人気のGoogleが手を打ってきた格好だ。

 ページへのリンクを,そのページに対して投じた「票」として解釈することで重要度を客観的に測定するというユニークな「PageRank」技術は,日ごとにGoogleの人気を高めている。Googleでは,1日当たり1億2000万の検索が行われており,その数字も1カ月ごとに20%ずつ増加しているという。

 都内で同社がプレスブリーフィングを行うというので出掛けた。10日ほど前,インターネット検索エンジンの草分け,I社のSさんからグーグルに移った旨のメールをいただいた。てっきり,そのお披露目かと思ったが,そちらのあては外れた。

 グーグルは8月にオフィスを開設しているが,正式な日本法人の発表はまだ行われていない。ビジネス開発を担当する片岡愛子マネジャーによると,年内の別の機会となりそうだ。

 今回,新しい機能のローンチや最新の情報を伝えるため,米グーグルから,技術ディレクター,クレイグ・シルバースタインが来日した。彼は,ラリー・ページ,サージ・ブリンという2人の共同設立者から最初に雇われた社員として知られている。ページらと同じ,スタンフォード大学の博士課程で「圧縮演算法」を研究し,それがGoogleに貢献している(ちなみにYahoo!もスタンフォードから生まれた)。

 この日も「グーグルを創業時から現在までを目の当たりにしてきた」と自らを紹介し,「多くのドットコム企業が経営危機に揺れているが,われわれに関しては問題ない」と,年初来,利益を出している点を強調した。

 この春の会長就任に続き,エリック・シュミットが8月にはCEOに就任したことについても触れ,「ビジネスの経験と技術的な専門知識を併せ持つ稀な人材だ」と話す。

 シュミットは,サン・マイクロシステムズのCTOやノベルのCEOを務め,シリコンバレーでは尊敬を集めている。このほか,スコット・マクネリやビル・ジョイと一緒にサンを設立したアンディ・ベクトルシャイムも投資家のひとりに名を連ねていて,グーグルとサンは,縁浅からぬものがある。

 同社にとって日本での最初のパートナーであるNECとは,Biglobeサイトに続き,nec.co.jpにも同社のGoogle検索エンジンが採用された。「グーグルにとっても知名度の向上というメリットがある」とシルバースタイン。同社は,こうした企業向けのSiteSearchの成長にも大いに期待しているという。

 現在,HTML,イメージ,PDFをカバーしているGoogle検索エンジンだが,まもなくMicrosoft Officeドキュメント(Word,Excel,PowerPoint)を対象とした検索機能も発表するという。

「カバレッジ? HTMLに限らず,すべてのWebページだ」(シルバースタイン)

 1の後にゼロが100個続く数を意味する造語,「googol」(ゴーゴル)からネーミングしただけのことはある。

[浅井英二 ,ITmedia]



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