ナンバーワンLinuxソリューションプロバイダーを目指すテンアートニとノーザンライツ

【国内記事】2001.11.06

 テンアートニとノーザンライツコンピュータは11月6日,Linux市場の拡大を目的とした両社の合併に関する詳細について明らかにした。これは11月5日に,大塚商会の取締役会で承認され発表されたものだ。

合併を発表するテンアートニの角田社長(写真左)とノーザンライツの喜多社長

 今後両社は,テンアートニを存続会社に,2002年1月1日付けで新生「テンアートニ」としてあたらに新会社をスタートする。合併比率は,ノーザンライツの株式1株に対し,テンアートニの株式4.4株のを割り当て交付する。新会社の資本金は,7億5000万円になるという。

 また,新生テンアートニでは,現テンアートニの代表取締役社長,角田好志氏が代表取締役会長に,ノーザンライツの代表取締役社長,喜多伸夫氏が代表取締役社長にそれぞれ就任。LinuxおよびJavaによるシステム開発に加え,ハードウェアの企画販売,コンサルティング,教育ビジネスなど,トータルなLinuxソリューションを推進するとしている。

 合併後は,Linuxをベースに,ノーザンライツの高可用性やHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)分野,ブロードバンド対応などの高度なインフラ技術と,テンアートニのJavaおよびPHPによるアプリケーション構築ノウハウを統合し,Linuxソリューションプロバイダーとしてナンバーワンの地位を確立したいとしている。

 テンアートニの角田社長は,「今回の合併を機に,儲かるLinux企業をさらに広くアピールしていきたい。われわれには,既にリピート顧客も数多いが,今後は,HPC分野や,科学技術計算分野にもビジネスを拡大していく」と言う。

 また,ノーザンライツの喜多社長は,「われわれのラボでは,Linuxコミュニティで活躍する強力な技術陣をそろえている。(テンアートニとの合併により)今後は,ビジネスとコミュニティの橋渡し役を務めていきたい。また(信頼性,拡張性,可用性など),ソリューションを支える十分な技術を提供していきたい」と話している。

「(この合併は)日本での健全なるLinux市場形成のための第一歩だ」(角田社長)

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[山下竜大 ,ITmedia]