Windows XPへの期待,購入ユーザーに聞く

【国内記事】2001.11.16

 0時を回り,有楽町から秋葉原に移動すると,賑やかな電気街の多くの店舗が「Windows XP発売キャンペーン」と銘打ったイベントを開催していた。

 Windows XPが11月16日の深夜0時,ついに発売された。有楽町のビックカメラや秋葉原のラオックスやソフマップなど各店が,カウントダウンをはじめ,力の入ったイベントを開催している。

 0時を過ぎ,発売から30分ほどたったころ,秋葉原のラオックス・ザ・コンピューター館の売り場では,すでに購入ラッシュはほぼ終了しており,従業員の掛け声が店内にこだまするといった状況になっていた。そこで,辺りを見回すと,マイクロソフト・アジアリミテッドの副社長,マイケル・ローディング氏を見つけた。

XPを片手に満面の笑みで応えるローディング氏

 ところで,この日晴れて新製品,Windows XPを購入したユーザーは,同OSにどんなことを期待しているのだろうか。あるいは,これまでのOSにはどんな不満があったのか。時間の許す限り取材した。

 有楽町のビックカメラで0時を待つユーザーに,Windows XPへのアップグレードの理由を聞くと,共通して返ってきた答えは,「安定性が向上したから」というもの。Windows 98やMEの利用者のほとんどが「98やMEはフリーズが多いのでつらい」と話している。

 一方,OEM版やインストール済みのPCですでにXPを利用しているという男性は,新しいカラフルなユーザーインタフェースについて「Windows 2000よりもわかりやすく,使っていてなんとなく楽しい気がする」と,まさにマイクロソフトが泣いて喜ぶような,ストライクの答えをしてくれた。

 また,XP Professionalに限るが,リモートデスクトップやWindows Messengerといった新しい機能についても,「使ってみたい」といった声が多かった。実際には使わなくなるのでは? と念を押してみてが,「いえ,できればガンガン利用したい」という反応。

 そして,実際にWindows Messengerのテレビ電話を仕事で利用しているという30歳前後の男性は,「メールと違いリアルタイムでコミュニケーションができるため,話がまとまりやすい」と話す。また,相手の顔が見えるので安心感が生まれるという。特に,「相手が外国人である場合は非常に助かる」としている。

 総合すると,Windows XPへのユーザーの見方はほぼ予想の範囲内ではあるが,しばしば言われるような「ユーザーインタフェースが変わっただけ」とは必ずしも認識していないようだ。Windows 2000のコードベースの安定性はWindows 98やMEユーザーにアピールしているし,ブロードバンドを前提としたリモートデスクトップやテレビ電話への期待感もかなり強いようだ。

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[怒賀新也,ITmedia]