NECと日立がシステム管理ソフトで提携,ポリシー管理機能の共同開発も

【国内記事】2001.11.19

 日本電気(NEC)と日立製作所(日立製作所)は11月19日,システム運用管理ソフトウェアに関して提携を結んだ。両社はこの提携に基づき,双方のシステム運用管理ソフトウェアの機能を相互に供給するほか,共同で製品開発を進める。

 今回の提携は,NECの統合運用管理ミドルウェア「WebSAM」と,日立のシステム運用管理ソフトウェア「JP1」に関して結ばれたもの。

 WebSAM,JP1ともに,ヒューレット・パッカードの「HP OpenView」を基盤製品としており,これに双方が蓄積してきたシステム運用管理に関するノウハウ,実績を組み合わせることで,両社製品のシェア拡大を目指すという。また,双方のリソースを集約することで,製品開発期間を最大で現在の2分の1程度に短縮することも目標とされている。

 両社は今後,製品および機能の相互供給を進め,製品ラインアップを強化する。その第1弾として,NECから日立に対し,セキュリティ管理におけるユーザーマネジメント機能とアクセス制御機能を,また日立からNECに対し,設備資産管理とIT資産管理機能を供給する。両社とも2002年1月より,相互に供給した製品および機能の提供を開始する予定だ。

 さらに両社は,共同でシステム運用管理ソフトウェアの開発,および技術協力を進める。まず,セキュリティ管理におけるポリシーマネジメント機能やアプリケーション管理機能の共同開発から着手する予定だ。この新機能は,WebSAM,JP1の両方に搭載され,2002年第1四半期より提供される予定だ。

 さらに両社は,共同で各ソフトウェアベンダーとの連携を強化していく。プログラムインタフェースや機能要件に関する技術情報を提供するWebサイトを共同で開設するほか,2002年第1四半期中に,WebSAMやJP1と各ベンダーの製品との連携,性能を表か検証するセンターを設立する予定だ。

 両社はまた,システム運用管理ソフトウェアのみならず,ミドルウェアをはじめとするその他のソフトウェア分野全般にわたる協力についても検討していくという。

関連リンク

▼NEC

▼日立製作所

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