NTTドコモ,企業やASP向けに位置情報サービス「DLPサービス」を27日開始

【国内記事】2001.11.21

 NTTドコモは11月27日より,同社独自の位置情報サービスプラットフォーム,DLP(DoCoMo Location Platform」を利用した「DLPサービス」を開始する。

 DLPサービスは,位置情報を自社アプリケーションやサービスに組み込んで利用しようと考えるASP事業者や企業を対象とするもの。GPSで測位した位置情報をDLP対応端末経由で提供する「位置情報提供機能」と,それを元に展開される各種アプリケーションの構築を支援する「ASP支援機能」の2つのメニューが提供される。サービスエリアは全国だ。

 位置情報提供機能では,ユーザーが自分の位置や周辺の情報をリアルタイムに検索できるほか,その位置情報を第三者に通知したり,DLPサーバに送信してデータベース化することが可能となる。逆に,ユーザーが第三者の位置を検索することもできる。

 ASP支援機能では,ユーザーをグループ分けして管理する「グループ管理機能」,エリアごとに分類して管理する「ゾーン監視機能」が提供される。これらで設定したグループ内のユーザーに対し,電子メールを一斉同報するプッシュ型情報配信も可能となる。

 一連の機能により,たとえば企業システムならば位置情報を組み込んで効率的に指示・管理を行う販売支援システムが,一般ユーザー向けのサービスならば,周辺情報を盛り込んだ各種情報提供サービスなどの実現が期待できる。もちろんこれまでも,独自に地図アプリケーションやGPS対応機器を組み合わせ,位置情報を組み込んだシステムを構築した例はあるが,DLPサービスを基盤とすれば,それらをより容易に実現できる可能性は高い。

 問題は,DLP対応端末と利用料金となりそうだ。現時点ではDLP対応端末は発売されておらず,11月27日のサービス開始以降,順次リリースされるという。

 また,利用料金は,「DLPスタンダードプラン」と「DLPライトプラン」の2種類に分かれている。DLPスタンダードプランでは,1端末IDにつき月額基本料金は400円で,位置情報機能を利用するたびにアクセス料として1円ずつ課金される。一方DLPライトプランでは,月額基本料は1端末IDにつき100円だが,アクセス料金は20円となる。また,企業もしくはASP事業者とDLPセンターとを専用線で接続する場合,月額8000円が必要だ。

 なおNTTドコモは,サービス開始に先立ち,総務大臣へ「一般第ニ種電気通信事業」の届出を行っている。またDLPサービスの保守運用は,NTTドコモが企画会社として設立したロケーション・エージェントが行う。

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