エコス,J2EEベースのWeb構築フレームワークをJavaOneで発表

【国内記事】2001.11.28

 エコスは11月28日,パシフィコ横浜で開催中のJavaOne 2001 Japanで記者発表会を行い,J2EEに準拠した次世代ビジネスWeb構築のためのフレームワーク「ECOSS WAVE3 Framework」を発売したことを明らかにした。

 1996年にオンライン決済モジュールをリリースしてビジネスを始めた同社だが,現在ではe-コマース(EC)システムの構築や汎用ECソリューションの開発と販売を行っており,これまで顧客は120社を超える。そうしたノウハウや経験から生まれたのが,絶えず変化するビジネス要求に素早く対応できるWAVE3 Frameworkだ。

 WAVE3 Frameworkは,Webベースのe-ビジネスアプリケーションを迅速に開発するため,画面遷移や処理制御を「eFlowController」で制御する。eFlowControllerはXMLファイルによって定義でき,その定義ファイルを吐き出すGUIエディタも用意される。画面仕様の変更が多いWebアプリケーションでは,効果的なソリューションだという。ベータ版をテストしている大手システムインテグレーターらも,「画面遷移や処理制御の煩雑さを軽減でき,再利用性も高いと」と評価する。

 Enterprise JavaBeansなどのオブジェクトをリレーショナルデータベースにマッピングする「DataManager」もGUIでメンテナンスできるという。

 エコスでは,設計から保守までを通じ,システム開発全般で30%以上の効率化を図れるほか,アプリケーションの変更や機能追加においては,再利用によりさらに高い生産性向上が期待できるとしている。

 エコスでは,WAVE3 FrameworkをベースにECサイト向けの基本となるアプリケーションやコンポーネントを提供するが,パートナーとの協業も重視している。営業を統括する中村彰二朗副社長は,「コンポーネントはパートナーや顧客の資産。協業を通じてコンポーネント開発を促進させたい」と話す。

 既に伊藤忠テクノサイエンス,インテック,NTTソフトウェア,トゥゲザーソフト・ジャパン,日本BEAシステムズ,富士通,フューチャーシステムコンサルティングがパートナーとして名乗りを挙げている。

 WAVE3 Frameworkは,主要なUNIX,Linux,Windows 2000で動作し,J2EE 1.3準拠か,1.2準拠でEJB 2.0機能を持つアプリケーションサーバに対応する。

 価格は,開発環境基本ソフトウェアライセンスが100万円で,このほか開発期間に応じて1ユーザー当たり15万円/3カ月,さらにJ2EEサーバ単位の実行環境ライセンスが50万円で用意される。

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[浅井英二 ,ITmedia]