アメリカズカップを狙うOracle Racing

【海外記事】2001.12.04

 12月4日,「Oracle OpenWorld 2001」の展示ブースで,ラリー・エリソンCEOみずから,オラクルがスポンサリングするヨットレースチーム「Oracle Racing」を紹介する機会が設けられた。

エリソンCEOとヨットの3分の1模型

 オラクルは,コンパックと共にゴールドスポンサーとして,2003年に開催される第31回アメリカズカップの出場資格を持つ「Oracle Racing」チームを支援している。

 2001年5月7日に,10番目のオフィシャルチャレンジャーに決まったOracle Racingは,2002年10月から2003年1月にかけて行われる挑戦者決定戦「ルイビトンカップ」を経て,2003年2月15日のアメリカズカップで「Team New Zealand」を打ち破り,アメリカズカップを米国に持ち帰るべく,トレーニングに励んでいるという。

 Oracle Racingは,ヨットデザインや,実際にヨットを運行させて蓄積するデータの検証などに,オラクルの技術を利用している。

 オラクルは,Oracle RacingのためにOracle9iデータベースとOracle Apache HTTP serverを核としたデザイントラッキングシステムを構築。XMLドキュメントでデザインデータを管理している。数千におよぶデータ群を統合管理し,Webブラウザから容易にアクセスできるようにすることで,高度なパフォーマンスを実現するヨットデザインに役立てているという。

 一方のトラッキングシステムでは,ヨットのパーツに代表されるをさまざまなデータをデータウェアハウスで統合管理し,チームのあらゆるスタッフが容易にWebブラウザから検証することができるという。

 エリソン氏は,「ほかのチームは1日に3艇分の検証しかできないが,Oracle Racingは5艇をシミュレートできる。われわれは,最高に速いボートを正しくデザインする技術を持っている」と話している。

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[井津元由比古 ,ITmedia]