CA,Jasmineブランドから独立したビジネスプロセスモデリングツールを発表
| 【国内記事】 | 2001.12.17 |
コンピュータ・アソシエイツ(CA)は12月17日,企業のビジネスプロセスを視覚的に把握するためのモデリングツール,「AllFusion Process Modeler 4.0日本語版」を発表した。
米CAはこの11月に,製品ラインナップの改編を発表している。Process Modelerも,これまではJasmineブランドの元で「BPwin」という名称で販売されていたが,ラインナップの見直しに伴い,アプリケーションライフサイクル管理をサポートする製品群からなる,AllFusionブランドに移行する。
データモデリングツール「ERwin」との連携も可能
AllFusion Process Modelerは,e-ビジネス構築,開発時に必須となるビジネスプロセスの分析,設計を手助けし,ビジュアルに表現するためのツール。いわゆるBPRツールの一種といえるだろう。
米国空軍に端を発するシステム機能や情報の流れの構造をモデリングする手法,IDEF(Integration DEFinition Methods) 0/3に準拠しており,複雑なビジネスプロセスを視覚的に把握し,コストや影響の側面からの検討を加え,改善につなげることができる。
AllFusion Process Modeler 4.0日本語版は,名称の通り完全に日本語に対応し,各種表示も日本語化された。さらにグループや地域ごとにプロセスを色分けして表示する「スイムレーンダイヤグラム」や,「組織図」といった新機能が追加されている。
また,作成したプロセスフローをHTMLやCSV,RTFなどのフォーマットでレポートとして出力する「レポートテンプレートビルダー」機能が新たに加えらている。これにドキュメント配布機能やレビューステータス管理機能を組み合わせることで,多人数が携わるプロジェクトにおいても,効率的に情報を共有し,作業を進めることができる。
さらに,同社が販売するデータモデリングツール「AllFusion Erwin Data Modeler」との連携も可能だ。Erwin Data Modelerは,同じくJasmineブランドの元で販売されてきた「ERwin」を改称した製品。両者の連携により,ビジネスプロセスとデータモデルとの間で,双方向に情報を反映することができる。
なお先に触れたレポートテンプレートビルダーや,インタフェース改善を実現した「モデル・エクスプローラー」機能は,AllFusion Process ModelerとErwin Data Modeler,共通の機能となる。
CAではまず,12月17日より1カ月間限定で,同社Webサイト上でトライアル版を提供する。発売は12月19日からで,価格は1ユーザーにつき40万円。別途,年間メンテナンス料が必要となる。
またこれに合わせ,同社と日揮情報システムとの提携強化も発表された。日揮情報システムは,AllFusion Erwin Data Modelerをこれまでに国内1000社に5000セット導入した実績を持っている。AllFusion Process Modeler 4.0日本語版も合わせて販売することで,データモデリングとビジネスプロセスモデリング,双方の分野をカバーする方針だ。
両社はこの協業を通じ,国内におけるビジネスプロセスモデリング市場の確立,強化を目指す。
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[高橋睦美 ,ITmedia]
