サンが「iForce」ブランドでマルチレイヤセキュリティを提供

【海外記事】2002.2.21

 サン・マイクロシステムズはRSA Conference 2002の会場で,Solarisプラットフォームをベースに,複数のパートナー企業から提供されるセキュリティ製品を組み合わせて統合的なセキュリティ環境を提供する「iForce Integrated Security Solution」のデモンストレーションを行った。

 これは,同社のSolarisおよびサーバプラットフォーム群にチェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズのファイアウォール製品「Firewall-1」やトレンドマイクロのウイルス対策製品を組み合わせ,ユーザーに提供するものだ。他に,不正侵入検知システム(IDS)の「ManHunt」とおとり機能(ハニーポッド)を提供する「ManTrap」(いずれもリコース・テクノロジーズ)と,ファイルやシステムの完全性・真正性をチェックする「Tripwire」(トリップワイヤ)が統合される。

デモではNetra上に各社が提供するプロダクトを搭載している

 iForce Integrated Security Solutionを構成する個別製品は,いずれもSolarisプラットフォームに合わせて最適化がなされており,また1つのコンソールからすべての製品に対する管理作業を一元的に行うことができる。

 サンはこのソリューションによって,マルチレイヤのセキュリティを実現できると語っている。「システムの保護と不正侵入の検知,そしてインシデント対策という,セキュリティの3つの側面をすべてカバーできる」(同社担当者)

 このソリューションは,組み入れられた製品の開発元のパートナー各社が,システム提案の際に推奨する形で販売されるほか,サンのプロフェッショナルサービスの一環としても提供される。また日本でも,東京に開設された「iForce Ready Center Tokyo」を拠点に,同様のソリューションが今年の春以降に提供される見込みという。

 サンはまた,PCIボード形式のSSLアクセラレータ「Sun Crypto Accelerator 1000」(SCA 1000)も発表した。3月12日より出荷が開始される予定で,米国での予定価格は2700ドル。

 SCA 1000は,Solaris 8およびiPlanet Web Server Enterprise Edition,Apacheに最適化された設計となっており,SSL通信の場合,毎秒新規に4300セッションを処理できるという。また,はじめからSolaris向けに設計されているため,堅牢で,信頼性が高いことも特徴になるという。

関連リンク

▼RSAセキュリティ

▼米サン・マイクロシステムズ

[高橋睦美 ,ITmedia]