Linux Column:これからLinuxを始める人へ……

【国内記事】2002.4.09

 4月といったら,誰しも何かを始めたくなるだろう。「1年の計は元旦にあり」というが,実際には春のほうが何かを始めやすいと思う。

 当然,この春から社会人になった人たちも含めて,始めたいと思っている何かにLinuxをあげている人も多いのではないかと思う。そこで,そんな人たちのために,ささやかながらアドバイスを送ろうと思う。

1)Linuxはそれほど楽しくない

 いきなりで恐縮だが,Linuxは思っているほど楽しくない。マイクロソフトのWindowsのように工夫(芸?)を凝らしてユーザーの興味を引いて,とにかく使わせようというような気配はさらさら無い。ただ目の前に見えるのは虚空の空間だけだ。だから,なんとなくLinuxを使ってみよう,と思っても,どうしていいか分からないはずだ。

教訓:分からないうちは分からないものだ,ということが分かるようになることが大事だ。

2)Linuxは思う通りにはならない

 さて,勇気を振り絞ってLinuxを使い始めたとする。どうやって始めたかは人それぞれだろう。もし参考書を片手に使用しているのであれば,その参考書のいう通りに従うことだ。そして本と実際が異なっていたとしても,そんなことはよくあること。何がどう違うのか,それはどうしてなのか分からないならば,分からない自分を責めるしかないだろう。

教訓:そのうち分かる。

3)Linuxは何も教えてくれない

 それでも頑張って何かのコマンドを入力したとしよう。しかし,Linuxは何も教えてくれない。「おめでとう! よくやったね」のメッセージも,ファンファーレもない。便りのないのは無事の便り。あまり気にしないこと。エラーが出たら,自分が悪い。

教訓:分からなくても分かることはある。

 こう書いてみて,Linuxってのは随分と大変なものだと思う。別に冗談を書いているわけではない。書き口に問題があるものの,上に述べたことは厳然とした事実だと思う。まあ,それが果たして問題かどうかというのは別の次元の問題だが……。

 ただ1つ言えることは,良い道具というのは得てしてとっくきにくい,最初は難しく感じるものだ。けど,じわじわと分かってきて,ある時突然沢山分かってくる。だから,決して諦めないで欲しい。

教訓:分かってみれば,分からなかった理由は分かる。

[宮原 徹びぎねっと]