Linux Column:「Linuxの認定資格で考える」
【国内記事】 | 2002.4.16 |
先週,レッドハットの発表で,日本国内でのRHCE(Red Hat認定エンジニア)の資格取得者が1000名を超えたことを知った。1000名というのは一方の人数であり,当然資格取得を趣味でする人というのはそれほど多くないだろうから,Linuxによる業務システム構築の本格化を示す1つの数字として,大きな意味があるだろう。
「人は生垣,人は城」ではないが,システム構築で最も肝心なのはやはり人だろう。きちんと技術を理解した技術者がシステムを組む。当たり前のようなことだが,何をもって技術を理解しているのかということを推し量るのが難しい。それだけに,資格認定試験の是非というのはあるが,やはり1つの技術を計る指標として,外側から見ての分かりやすさとして,大事な役割を担っているといえよう。
最近は,RHCE以外にTurbo-CE,LPICなどいくつものLinux認定資格が出てきており,若干分かりにくさが出てきている。どこがどう,というのはないが,そのうち自然と収束していくのだろうか。この辺りは成り行きを見守っていきたい。
しかし,認定資格がシステム構築の成功を担保してくれるわけではない。また,日進月歩で技術が移り変わっていくIT業界では,ある時に取得した技術認定も時とともに風化していく。技術を提供する側も,技術を享受する側も,最終的には「人」と「人」として,システム構築に取り組まないといけないのだろう。
みずほ銀行の一連の騒動を見ていて,つくづくそう思った。Linuxが,そしてLinux技術者が,人を幸せにするシステムを作ってくれることを願おう。
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[宮原 徹 ,びぎねっと]